違和感しかない。メディアから聞こえぬ安倍晋三氏「真の友」たちの声

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9月27日に行われる方向で最終調整が進む、安倍元首相の国葬。事件以降、メディアには安倍氏の死を悼む各界著名人の声が溢れていますが、違和感を覚える方も少なくないようです。今回のメルマガ『上杉隆の「ニッポンの問題点」』では、第1次安倍内閣が瓦解に向かう様を描いた『官邸崩壊』の著者でもある上杉さんが、自身の取材メモに記されている「安倍氏の真の友」のリストを公開。さらに今現在繰り広げられている、リストに名のない人間たちによる安倍氏追悼の「マウント合戦」への不快感を綴っています。

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安倍元首相の「真の友」リスト

メディアでは連日、銃殺された安倍元首相への追悼のことばが飛び交っている。橋下徹さん、松本人志さん、三浦瑠麗さん、古市憲寿さん…。誰もが安倍元首相との深い交友関係を語り、哀しみを表明し続けている。

真の友とは真に苦しい時の友である。輝いている時、力を持っている時に擦り寄ってくるのは真の友ではない。10年以上もメディアから黙殺されている私からすると、そのあたりのことはとても敏感になる(笑)。

テレビやネットのニュースを眺めていて、違和感をぬぐえないのは安倍さんの真の友たちの声が聞こえてこないからだ。あの15年前、安倍首相のもっとも苦しかった時に支えた人たちは、いまけっして饒舌ではない。マウント合戦に加わらず、静かに弔っている。

2007年の夏、安倍首相退陣時、『官邸崩壊』の著者であった私のもとには多くの祝福と労いのことばが届いた。驚いたのはそれまで安倍首相の側近と思っていた人の何人かが手のひらを返して、私に甘言を弄してきたことだ。

もちろん、政治の世界に長くいた私からすれば、そのような「裏切り」や「変節」は少なくないし、珍しいことではなかった。だが、今回の暗殺後のニュースを見ていると、改めて人間の浅はかさと無情さが見えて、やるせない気持ちになる。

一方で、あの冬の時代にあっても、安倍さんを支持し続けたひともいる。そうしたひとには、意見は違うものの尊敬の念を持たざるを得ない。そして、そうした人々こそ、今回の安倍さんの死を心から悼んでいるのだと考えるようにしている。

当時の私の取材メモを繰ると、忠誠心SランクとAランクの人物として氏名が記されている(家族と秘書は除く)。

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