プレスリリースには、電池残量20%から80%まで充電する場合の目安が車種別に書いてあり、例えば、テスラのModel 3だと、54kWh必要でそれだと大体565km走れるそうです。
その充電に約12時間ですよ、と書いてあるので、自分がどれだけ走るか、どのくらいの充電でいくら必要かも、わかりますよね。
大京は、2010年から、開発する分譲マンションで、駐車区画数の10%に、EV充電コンセントを標準設置しているそうです。
今回は、その設置率を50%に引き上げていき、さらに残りの駐車区画には、将来的にEV充電コンセントの増設が可能にするので、今後は開発物件の駐車区画の、すべてでEV充電が利用できるようにする、という方針だそうです。
将来的にEVの需要が広がっていくことを見越しての、取り組みです。住んでいる場所で、手軽に充電できる駐車設備があると、他の物件と比べられた時に、価格以外の点でも優位にたてます。
ガソリン車にとってのサービスステーションが、自宅にあるようなものですから。マンションの販売においては、立地や築年数が価格の大事な要素です。
しかし、そのような目に見える「機能的な価値」だけで、勝負をしていると、顧客が比較して購入検討をする際に、価格での勝負になりがちです。
今回のような「便利さ」という、感情に訴えられる付加価値をつけると、価格ではない点で選ばれる、大きな要因になります。
本来の差別化とは、ライバルと違うものを作るという意味ではなく、顧客から見て「他社より価値がある」、と認識されること。
差別化は、競争優位に立つための原点です。その意味で、多くの業界で参考にできる事例です。
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