ミャンマー国軍だけじゃない。中国など「独裁国家」の死刑の恐ろしさ

 

ただ、ロシアがウクライナに武力侵攻している今、死があまりに生々しく、暴力では何も解決せず生まれるのは悲劇だけとの思いが強くあります。その中での死刑執行というのは、ちょっと眉をひそめてしまう感もあります。

ちょっとデータが古いのですが、2016年の調査では、台湾人の88%近くが死刑廃止に反対していました。「死刑廃止は治安を悪化させ、犯罪者が罪に対する恐れがなくなるという理由から」だそうです。
台湾人の88%近くが死刑廃止に反対 – 台北駐日経済文化代表処 Taipei Economic and Cultural Representative Office in Japan

この論理が通用するのは、三権分立が成り立っている民主主義社会だけです。このデータを見ても、台湾は立派な民主主義社会だということが証明されています。

中国では汚職でも死刑になります。2021年2月には、中国史上最大と言われる、17億9000万元(約292億円)の賄賂を受け取ったとして死刑判決を受けていた国有不良債権処理会社「中国華融資産管理」の頼小民の処刑が行われました。

しかし、共産党幹部にはもっと巨額の賄賂を受け取っている者が少なくありません。結局、見せしめや政敵への圧力として死刑を執行することも少なくありません。また、少数民族は臓器売買のためにわざと死刑に処されているという疑いもあり、人権団体らも懸念を表明しています。
中国少数民族、臓器摘出の対象か 国連人権専門家らが懸念 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

死刑という名のもとに独裁者による暴挙が正当化されてはいけません。それには声を大にして抗議するべきです。ロシアの暴挙が許されないのと同様に、「死刑」を利用する権力者は許されません。

(メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2022年7月27日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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