中村格警察庁長官の“退職金もらい逃げ”辞職に批判殺到。安倍元首相の警備不備よりも「アベトモ事件揉み消し」に国民怒り

2022.08.25
by gyouza(まぐまぐ編集部)
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辞職表明も「引責ではない」

警察庁の中村格(いたる)長官(59)は25日、国家公安委員会後の記者会見で辞職の意向を明らかにした。NHKなどが速報で報じた。

中村長官は会見で、安倍元首相の銃撃事件について「非常に重大な結果を招いた」としたうえで、「新しい体制での人心一新」を理由に辞職を表明。

奈良県警の警備不備が指摘される中、事実上の引責辞任となるが、本人は「引責ではない」と主張している。

「退職金もらう気じゃないだろうな」世論怒り

辞職の意向が報じられると、ツイッターでは「中村格長官」がトレンド入り。

ただ、投稿内容は「辞職して当然」「むしろ辞めるのが遅すぎる」「まさか退職金をもらう気じゃないだろうな」「天下り先はどこだよ」など、中村長官本人への批判がほとんど。

安倍元首相銃撃事件での「警備不備」を責める声は思いのほか少ないようだ。

“安倍友”記者の逮捕状 揉み消し疑惑

中村長官をめぐっては、警視庁の刑事部長だった2017年、ジャーナリストの伊藤詩織さんが元TBS記者の山口敬之氏に性的暴行を受けたと訴えた事件で、高輪署員が山口氏を準強姦容疑で逮捕する直前に逮捕状執行の取りやめを命じた疑惑が指摘されていた。

中村長官に対する世論の冷たい反応は、安倍元首相の死去をきっかけにこのような“膿”が一気に噴出した結果とも考えられる。

「お話をさせてください」。ジャーナリスト、伊藤詩織さんは警察官を待ち伏せし、返答を求めて追いかけた。警察官はあわてて逃走した。2017年秋のことだ。

警察官といっても、相手は警視庁刑事部長だ。伊藤さんがレイプされたと主張するその相手、元TBSワシントン支局長、山口敬之氏の逮捕を、なぜ寸前に取りやめさせたのかを当時の中村格刑事部長に聞こうと、出勤途中に突撃取材を試みたのだ。

その後も伊藤さんは文書で中村氏自身や警視庁に問い合わせたが、返事はない。山口氏は書類送検されたものの不起訴となり、検察審査会でも不起訴相当とされたことをもって、身の潔白を声高に主張している。

逮捕状は出た。帰国する山口氏を成田空港で高輪署の捜査員が捕まえる段取りも決まった。それでも、上層部のツルの一声で、取りやめになった。その謎を、伊藤さんが解き明かしたいと思うのは当然のことだ。中村氏がかつて菅官房長官の秘書だったことも、詩織さんの疑念をふくらませた。

●出典:安倍官邸が性暴力裁判の山口氏をアメリカへと逃した卑怯な手口

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