感度の高い女性が応援。なぜ宮迫博之の「牛宮城」は大繁盛しているのか?

 

感度が高い女性が応援してくれる店

こうして「渋谷にある『王道の焼肉店』が、渋谷にやってくる感度の高い女性から応援されて、このようなお客様がたくさん集まってくる店」というコンセプトを整えていった。同店のメニューブックをはじめとしたビジュアルは落ち着いたセンスでまとめ、トイレの備品も含めて女性が気になるポイントを大切にしたという。

オープンしてしばらくの間、焼肉のコースは1万円のものが一つ。すき焼きは5,800円から。これで客単価は1万1,000円ちょっと(9月上旬)。焼肉のコースを一本にしたのは、コースのバリエーションを増やすとオペレーションが乱れるため。このように慎重にオペレーションを育てていった。現状は、コースよりも単品メニューをアピールするようになり月ごとに新作メニューを披露している。

「牛宮城」の名物の一つ「宮迫ハラミ 牛宮城特製塩タレ」1枚1,150円

「牛宮城」の名物の一つ「宮迫ハラミ 牛宮城特製塩タレ」1枚1,150円

「牛宮城」の名物の一つ「名物 極みタン塩」1人前3,200円

「牛宮城」の名物の一つ「名物 極みタン塩」1人前3,200円

肉は黒毛和牛だけではなく交雑牛も使用。「交雑牛の場合、脂が軽いのでさっぱりとしていて、たくさん食べることができるし、メニューの価格を抑えることができる」(本田氏)。「牛宮城」の原価率(非公表)は、客単価1万1,000円ちょっとというレベルにあって一般と比べてかなりかけているようだ。いま予約が取りづらい状況になっているのは「王道の焼肉店」という狙いがお客様に受け入れられているからで、リピーターが増えているからだろう。

店のある5階に着いてエレベーターの扉が開くと、店のエントランスに牛の頭と高貴な老人の置物が置かれシュールである。従業員はてきぱきと丁寧にお客を誘導して、こだわりのある絵画を飾った個室に通す。スマイルを絶やさない接客は爽やかだ。エントランスで受けた印象とのギャップが楽しい。筆者が体験したところ「奇をてらわない焼肉店で満足度は高い」という印象を受けた。

東京・渋谷、井之頭通に面したビル5階。エレベーターのドアが開くとこのようなエントランスが迎える

東京・渋谷、井之頭通に面したビル5階。エレベーターのドアが開くとこのようなエントランスが迎える

シュールなエントランスに対して客室は個室が中心となり至ってスタンダードな雰囲気

シュールなエントランスに対して客室は個室が中心となり至ってスタンダードな雰囲気

print
いま読まれてます

  • 感度の高い女性が応援。なぜ宮迫博之の「牛宮城」は大繁盛しているのか?
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け