感度の高い女性が応援。なぜ宮迫博之の「牛宮城」は大繁盛しているのか?

 

理想的なパートナーシップの形

冒頭で述べた通り、本田氏は焼肉店経営のプロだ。その立場から宮迫氏のように初めて焼肉店経営を志す人物と一緒に焼肉店を立ち上げる場合どのように進めていくのが得策だと考えているのだろうか。本田氏はこう語る。

「それはまず、オーナー様の意向を十分にヒアリングすること。私は焼肉店経営で『どのようにすれば勝てるか』という経験値があり、この二つの方向性の良い『クロスポイント』を探していく。このクロスポイントとは、オーナー様がこれまで想像したことがないような世界。だけど『あ、そこに行くんだ』と納得していただけるところ」

「牛宮城」の接客が爽やかであることを前述したが、ここの従業員は本田氏が社長を務めるガネーシャの社員。プロデューサーと従業員が一貫していることから“おもてなし”の考え方、表現の仕方も一貫している。同店の従業員は正社員8人、アルバイトは50人。

本田氏は「当社が東京で宮迫さんの『牛宮城』で仕事をしている意義はとても大きい」は語る。そのポイントとして以下のことを挙げてくれた。

「まず、飲食のナンバーワンである東京でテーブルサービスの経験をしているということ。『牛宮城』はある意味特殊な店でちょっとしたことで炎上しやすいことからリスク管理がとても重要。アルバイトのスマホを勤務に就く前に預かったり、情報管理に対するリテラシーが高くなった。商品開発を頻繁に行うことが重要なために常にアンテナを張っている。全国で食材を探しているときに『ユーチューブ見てます』といってくれて話が通りやすい」

宮迫氏にとっては地方都市でゆるぎない実績を持つ焼肉店企業に運営を委ね、この地方都市の焼肉店企業としても東京で芸能人ブランドによって高い集客力を維持し、運営ノウハウを蓄積することができている。理想的なパートナーシップと言えるだろう。

牛宮城(ぎゅうぐうじょう)
東京都渋谷区宇田川町12-9 ジュール渋谷5F
JR渋谷駅徒歩5分
営業時間:17:00-24:00(L.O.23:00)
https://gyugujo.co.jp

image by: 千葉哲幸

協力:牛宮城 , 株式会社ガネーシャ

千葉哲幸

プロフィール:千葉哲幸(ちば・てつゆき)フードサービスジャーナリスト。『月刊食堂』(柴田書店)、『飲食店経営』(商業界、当時)両方の編集長を務めた後、2014年7月に独立。フードサービス業界記者歴三十数年。フードサービス業界の歴史に詳しい。「フードフォーラム」の屋号を掲げて、取材・執筆・書籍プロデュース、セミナー活動を行う。著書に『外食入門』(日本食糧新聞社発行、2017年)。

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