劇的変化。リクルートはなぜ会議の通称を「ヨミ会」に変えたのか

Large business team showing unity with their hands together
 

リクルートの具体例

だからリクルートが面白いのは、リクルートってめちゃくちゃ営業が優秀ってのがあったんですけど、昔はリクルートの会議のことを「詰め会」って言ってたんですね。

なんで目標が達成できないんだ、なんであのクライアントが攻略できないのか、って言って相手をコントロールするだけじゃなくて、コントロールできなかった事を詰めて詰めて詰めまくるっていう地獄のような会だったんですけど、ある時から詰め会から「ヨミ会」に変えたわけです。

このヨミ会になったことによって、未来をどう読んでいるのか、それを教えてよ、なるほどそう読んでるんだ!だとしたらこれを足してみたらどうだろうか、その事例って他の部署であったからあの人に聞きにいったほうがいいんじゃないか、っていう風に未来の読み方をみんなで良くしていくってことなんですね。

この時に大事なのって詰め会でやっちゃうと、できなかった事をみんなに怒られてどうにかするっていう守りの気持ちになるのに対して、未来を一緒にヨミにいくから、一緒に冒険する仲間に変わってくるってのが1つと。

あともう1つ、なんでそれができないの?っていうとなんでそれができないんだろうっていう1個をどうにかしようと思っちゃうんですよね。

でも未来を読むって形になると、どういう風にしていけば未来をよくできるんだろうっていう風に1個じゃなくてやり方の改善につながっていくわけです。

そうすると、やり方の改善っていうのは、1つの営業の攻略だけじゃなくて、他のケースにも展開できるわけですよね。

さらに言えば1個の個別の攻略ではなくてやり方を一緒に良くしていくっていうと、そのやり方いいね!うちも使わせてよ、っていうふうにやり方ってのは、他の人にも渡すことができるわけですよ。

そういう風に詰め会からヨミ会に変えていく、その時の言葉っていうのはなんでそれやったんの?ではなくて次よくするにはどうしたらいいかな、それをよくする時にどういう風に未来をよんでるの?

なるほど、じゃあそれを一緒に良くしてこうよ!っていう風に詰め会からヨミ会に変えた過去の姿勢から未来の方法を一緒に考えていくっていうやり方に変えていくと、圧倒的に生産性が上がっていくし、何よりも雰囲気が良くなる。

この〇〇させる、をいうのをやめようっていう話と詰め会からヨミ会に変えていく。

この2つを是非自分の家庭であり、自分のグループであれ、自分の会社の組織であれチームであれ是非試してもらえればと思います。

繋がる未来を楽しみましょう!じゃあね!

この記事の著者・尾原和啓さんのメルマガ

初月無料で読む

image by: Shutterstock.com

尾原和啓この著者の記事一覧

IT批評家、藤原投資顧問 書生 1970年生まれ。京都大学大学院工学研究科応用システム専攻人工知能論講座修了。 マッキンゼー・アンド・カンパニーにてキャリアをスタート。 NTTドコモのiモード事業立ち上げ支援を経て、リクルート、ケイ・ラボラトリー(現:KLab取締役)、コーポレートディレクション、サイバード、電子金券開発、リクルート(2回目)、オプト、Google、楽天(執行役員)の事業企画、投資、新規事業立ち上げに従事。 経産省 対外通商政策委員、産業総合研究所人工知能センターアドバイザー等を歴任。 現職は14職目。シンガポール・バリ島をベースに人・事業を紡ぐカタリスト。ボランティアで「TEDカンファレンス」の日本オーディション、「Burning Japan」に従事するなど、西海岸文化事情にも詳しい。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料お試し登録はこちらから  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 尾原のアフターデジタル時代の成長論 』

【著者】 尾原和啓 【月額】 ¥550/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 月・木曜日 発行予定

print
いま読まれてます

  • 劇的変化。リクルートはなぜ会議の通称を「ヨミ会」に変えたのか
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け