「週120時間働くようになるだけ」イーロン・マスク発言でわかる成長の真髄

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イーロン・マスク氏がTwitter社の買収を完了。大量解雇や上場廃止と早速大きな動きに出ているマスク氏とTwitterの今後に注目するのは、「Windows95を設計した日本人」として知られる世界的エンジニアの中島聡さんです。今回のメルマガ『週刊 Life is beautiful』で中島さんは、マスク氏がインタビューで語った「週80時間働いていたのを120時間働くだけ」などの言葉が冗談などではなく、これまでもそうして「オーナー経営者」の熱意を見せ会社を成長させてきたと指摘。日本の会社が国際競争力を失い、大きな差をつけられた理由の1つとしてあげています。

プロフィール中島聡なかじま・さとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

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私の目に止まった記事:イーロン・マスクへのインタビュー

Full New Elon Musk Interview. Ron Baron Conference Nov 2022. – YouTube

TeslaとSpaceXに加えて、Twitterも経営することになったことに関して「これまで週80時間働いていたのを、120時間働くだけだ」と答えたところは、いかにもElon Muskだと思います。

Model3の製造ラインを立ち上げる時にも、自分自身が工場に泊まり込んで働くことにより、従業員のモチベーションを上げた話もとても参考になります。

Twitterの今後に関して、「PayPalを作った時のビジョン」を追求したいと言っていた点が非常に重要だと思います。Twitterユーザーから課金情報を得ることは、単に直近の売り上げだけでなく、TwitterがFintechとして生まれ変わるための布石だと見ることも出来ます。

私であれば、それよりも暗号通貨のWalletとの連携にもっと力を入れるだろうと思いますが、当然、その方向も考えているでしょうから、今後の展開が楽しみです。

日本が国際競争力を失ってしまった大きな原因の一つが「サラリーマン経営者」だと私は何度も指摘して来ましたが、明確なビジョンを持って、真剣に会社を経営する「オーナー経営者」とは大きな差がついてしまって当然です。

この問題を解決するには、企業の新陳代謝を早めて人材を流動化させ、ビジョンを持った起業家たちが資金と優秀な人材を集めて次々に会社を興せるような社会にしなければならないと、つくづく思います。
(『週刊 Life is beautiful』2022年11月8日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみ下さい。初月無料です)

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