「彼氏が元カノにストーカーされているんです」という依頼が舞い込んできた、メルマガ『探偵の視点』の著者で現役探偵の後藤啓佑さん。この難問とも言える大問題を、後藤さんはどのように解決したのでしょうか?
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彼氏の家の盗聴発見調査
たまにあるケースですが、「彼氏が元カノにストーカーされている。元カノは盗聴器を仕掛けたりもしそうなので、調査してほしい!」という内容です。
話を聞くと、元々は彼氏の浮気相手が依頼者で、そのまま彼氏は元カノを振って、依頼者とくっついた。そのことに対して元カノは怒っており、まだ彼氏のことを諦めていないらしい。彼氏のところに嫌がらせのLINEが100通以上届いたりしているとのこと。
依頼者が友人たちにこのことを話すと、友人たちは「そんな女、絶対ストーカーになるから危険。もしかしたら彼氏の家に盗聴器がついているかも??」と助言したそうです。
そんな流れで僕のところに依頼がきました。彼氏の家を隅から隅まで調査しましたが、盗聴器やICレコーダーは無し。だいたいこのパターンの時は、盗聴器などありません。
盗聴器というのは、録音装置ではないので基本的には50メートルから100メートル離れたところで常に聴いていないといけません。そして、設置するにも侵入しないといけませんし、回収するのにも当然侵入しないといけません。なかなかハードルが高いのです。稀にこのハードルを飛び越える方もいますが、ほとんどの方は設置前に現実的ではないことに気づくはずです。
しかし、何をされるかわからないという不透明な恐怖は残ります。個人的には、鍵を変えること、もしくは引っ越すことぐらいしか、この不透明な恐怖は消えないと思います。そもそもこのパターンのときは、元カノを「捨てるような感覚」で別れていることが多いです。元カノと話合いの結果に別れていたらこんな不透明な恐怖は抱えないはずですからね。一番の解決方法は、「話し合う」ことだったりします。
盗聴器があるかも?と疑うときは、常に「不透明な恐怖」があるのです。不透明な部分をクリアにすることによって、盗聴器のような得体のしれないものを怖がる必要が無くなります。そして、その不透明な部分の根幹は往々にして「対話がないこと」です。盗聴器発見よりも、対話が先!ですね。
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