もう少し深く説明すると、地の時代ではバランスシートが大きな会社、つまり大きな資本で、巨大な設備投資をしなければならないような、例えばインフラビジネスとか、鉄鋼会社とか、巨大な生産設備を持つ会社や建設会社みたいなのが花形産業になったわけです。
それが風の時代になると、知財を扱ったり、情報を扱ったり、モノの中でも極めて情報に近い製薬とかバイオみたいな産業が大きく伸びるんです。
特にスマホ時代というのは、モノではなく形が無くて目に見えないソフトウェアが主役なんですね。これって設備投資が小さくて済むビジネスですよね。
ですからみなさんの会社が、売り物として何を扱っているのか?を振り返ると、これからの時代の主流になり得るのかが分かったりします。
例えば、土地の売買や不動産の建設をやるというビジネスは、これは完全に地の時代に即したビジネスなんですね。このような会社が事業の多角化を考える場合に、やってはいけないのは、
▼ 支店を増やして他のエリアでもビジネスをやる とか
▼ 木造だけでなく、鉄筋建築にも力を入れる とか
▼ 土地の造成をやる とか
なんですよ。これ全部、「地」に関することをやっているわけで、これだと「風の時代」が求める多角化とは言えないんです。これを風の時代に合わせた形でやるのなら、
▼ 不動産のマッチングビジネスを始める
なんてのは良いんですよ。マッチングビジネスというのは、買いたい人や借りたい人と、売りたい人や貸したい人をマッチングさせるビジネスで、ここで扱っているのは情報なんです。先ほど書いたように風の時代というのは、触ることができないモノですから、これはずばり情報そのものなんですね。
マッチングビジネスとは情報を扱うビジネスですから、風の時代に即しているんですよ。
例えば、
▼ 不動産の取り引きや、建築、設計に関するコンサルサービス
何ていうのも風の時代にピッタリです。これも理由は同じなんですよ。
みなさんの会社でもこういう観点から多角化を考えてみると、これからの時代は儲かるわけです。
image by: Shutterstock.com