■考えを切り分ける
上記のように粒度を切り分けておくと、考えが混乱せずに済むようになります。
ちなみにこれはGTDにおける「高度」の概念に非常に似ていますが、二つ違う点があります。一つは、「タスク」とそれ以外を名称の点で切り分けたこと。実際その二種(一つと三つ)は明らかに違うものです。テキストとしてリストに書けばどちらも同じように見えますが、現実の私たちにとってタスクとそれ以外は明らかに異なる存在です。それを意識するためにも名称レベルでの差異を設けました。
もう一つは、種類の数です。GTDの高度は1000刻みで高度0から高度5000までの6段階があります。正直に言って、この区切りは細かすぎます。人間の認知の限界(いわゆるマジカル・ナンバー)にきわめて近い数です。
たとえば、ここで何も資料を見ないで、GTDの6つの高度の名称を答えてみてください。よほどのGTD通でないと難しいでしょう。
ちなみに倉下は『7つの習慣』を何度も読んでいますし、自分で読書メモも作りましたが習慣7つを暗唱することはできません(最後の「刃を研ぐ」だけはいつも思い出せるのですが)。
区分が細かければ細かいほど正確性は高まるのでしょうが、細かすぎる概念は人間が通常の認知で扱える範囲を超えてしまいます。そして、行動に関する概念はまさに人が日常的に扱うものです。
よって多少不鮮明な部分が残るにしてもここでは4つまでに限定して区切りを作りました。
・タスク
・予定
・計画
・指針
頭文字をとって「タ予計指」と呼びましょう。めっちゃ覚えにくいですね。この覚えにくさも問題となります。よって、Task、Schedule、Plan、Guidline、と英語に変換してから「TSPG」としておきましょう。ティーエスピージーとそのまま読みます。
なんとなくですが、新しいタスク管理のフレームができそうな予感があります。
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