「若者の活字離れ」という大ウソ。あの『週刊朝日』が休刊に追い込まれた訳

 

若者に受け入れられなくなった週刊朝日

活字文化はそのまま残っているのに、なぜ週刊朝日は休刊に追い込まれたのでしょうか。

朝日新聞社はこの事態になって朝日新聞社のサイトには「刊誌市場の販売部数・広告費が縮小するなか、今後はウェブのニュースサイトAERA dot.や書籍部門に、より一層注力していく判断をしました」とその理由を書いています。

このニュースを受けて「紙の雑誌は3年後にはほとんどなくなる」などという記事が出てきていたのです。

実際のところはどのような感じでしょうか。

確かに「スマホ」で何でもできてしまう時代になっています。

要するに雑誌などもすべてスマホで読めてしまうということになり、わざわざ雑誌を買う必要がないということになります。

朝日新聞社や他の雑誌社の多くは、その内容がほとんどで言われているのです。

では実際に「紙の本はなくなる」のでしょうか。

これは基本的にはなくならないという感じになるのではないでしょうか。

紙でなければできないような事もあります。もちろんスマホなどもかなり改良がされていますが、私のような人間には「サイン本」などはできなということになります。

実際に「紙の本とデジタルの本」と二つあって、どちらかという時でも、それは読む人の「選択肢」でしかなく、デジタルになったからと言ってなくなるというものではないのではないでしょうか。

では、なぜ「紙の週刊誌」は読まれなくなったのでしょうか。

あえて、「本」と書いていたものを「週刊誌」に変えました。これは、「週刊誌特有」の問題があるからにほかなりません。

週刊誌というのは、「毎週発行される」と言ことで、一つには「毎日発行される新聞などと異なり一つの内容を深堀した記事ができる」という特徴と「単行本とは異なって毎週出ることによって連載記事が書ける」ということの二つの特徴があります。

しかし、その二つの特徴があるということから「一冊の中に読みたくない記事も存在する」ということになってしまいますので、一冊分の中に面白くないということになるのです。

要するに「週刊誌」そのものの存在が「単行本などの本」とは異なるジャンルであり、その中に「無駄」が存在する事、そして、「中途半端」であることが、最も大きな問題になってくるのです。

よって「週刊誌」が読まれるようになるためには、「読みたい記事」がその中に入っていなければならないということになりますので、その「一般の人々(読者)が読みたい記事を常に提供し続ける取材力とトレンドの察知力」がなければ、基本的には週刊誌は続けることができないということになるのです。

そのようなことが出来なくなったということが、現在の週刊朝日であるというようなことになります。

もう少し詳しい分析もできるのですが、基本的に「休刊」になるという状況においては、このレベルで十分ではないかと思います。

つまり、「必要性が無くなった」「週刊誌代金が無駄に感じるようになった」ということであり、その週刊誌の特徴も基本的には阻害要件になったということになるのではないでしょうか。

時代の流れと、世代による好みの違い、そして取材力、それらの総合力で物事が決まってゆくのですが、それが足りなくなったということになります。
時代というのはそのようなものなのかもしれません。

(メルマガ『宇田川敬介の日本の裏側の見えない世界の話』2023年1月30日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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