立憲側に高市潰しの「二の矢」「三の矢」があるのか
これ、ウィキペディアなどにもキチンと反論が書いてあるのですが、安倍さんが2019年1月の衆参本会議でどう言っていたかというと、「少子高齢化を克服し全世代型の社会保障制度を築き上げるために消費税の引き上げによる安定的財源がどうしても必要です」と。
「8%への引き上げ時の反省の上に経済運営に万全を期して参ります。増税分の5分4を借金返しに当てていた消費税の使い道を見直し、2兆円規模を教育の無償化に振り向け、子育て世代に還元いたします」。
もう、今の少子高齢化対策につながる道筋の一つですが、こういうことを言っている。安倍さん自身、いわゆる財政健全化のためにいただいてしまいましたということを言っておられるわけでね。
だから、安倍さんの言っていることはれいわ新撰組の大石さんに近いのであって、安倍さんにも批判されるようなことを高市さん、言ってしまっているという気がします。これはとても大きな問題で、そのようなことのある政治家だということです。
自民党的なエッセンスはすべて体内に持っておられますね。村山談話否定の話もそうですし。これ言うと「違う」と反対する人がいるかもしれませんが、ナチズムとかヒトラーに対する親和的な態度。大小、濃淡はあると思いますが、そういうものについても高市さんは持っておられますし、それから放送に対する危機感というか、放送を押さえてしまいたいと。形の上では公平にやってください」という話なのだと思いますが。
安倍さん、以前、TBSの『ニュース23』、まだ筑紫哲也さんが生きておられた頃ですが、対論の形でやったときに、あなたの番組の街頭インタビューの使い方はおかしいと安倍さんが噛みついていましたので、常にそういう形で批判するようになっている。
今度の80何枚かで問題にされているのはTBSの『サンデーモーニング』。関口宏さん司会の番組。コメンテーターが4人か5人いて、みな同じ方向の意見を言っていたと。これは一面的であるということで批判をされた。
そういう放送に対する批判の仕方は、その後、萩生田さんら、党の役員が、選挙報道に関してでしたか、「民放各局に対する申し入れ」というのがありました。ですから、安倍政権と自民党は、とりわけテレビに対する規制を強めようという発想があらわ。安倍政権以降、自民党本部には各局テレビの番組をすべて録画録音してチェックすることが、党の業務といいますか、仕事に加わったと聞き及んでおります。
今回のことは、政権がテレビに対する規制を強めていこうという流れの中での現れだと思います。高市さん個人についてはどういうふうに評価して良いのか分かりません。これから国会会期末までだいぶありますから様々な議論が成されるでしょうし、立憲側に「二の矢」「三の矢」があるのかないのか。その辺を見ていきたいなと思っております。
(『uttiiジャーナル』2023年3月12日号より一部抜粋。全てお読みになりたい方はご登録ください)
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