嘘を嘘で塗り固める高市早苗が「レクを受けていた」決定的証拠

 

偶然とは言わせない。高市早苗がウソをついている決定的証拠

「私は委員会開催日でも、朝レクも前夜レクも受けない主義。5月の質問にどういう答えぶりをするかについて、2月にそのようなレクを受けるはずもない。磯崎さんが何の担当の補佐官か私は思い出せない。磯崎さんから放送法について話があったことすらない。言うはずのないことがたくさん悪意をもって書かれている。私をやめさせようとしたのかどうかわからないが、これは作られた文書だと思います」

不正確というより、レクそのものがなかったということを、これだけ何回も繰り返しているのである。高市氏は2013年の大分県での講演会で、磯崎氏について「この夏、礒崎さんにはホンマにお世話になりました」と語ったほどの間柄である。にもかかわらず、磯崎氏とは疎遠であるかのごとく装う態度にも違和感がある。

総務省はレクがあったと言い、高市大臣は捏造だと言う。このミステリーをどう解けばいいのか。

まず、客観的事実を押さえておく必要がありそうだ。磯崎補佐官が、TBSのサンデーモーニングなどの報道姿勢を問題視し、担当外であるにもかかわらず放送法の「政治的公平」に関する解釈変更を総務省にもちかけ、「自分と総理の二人で決める」と強引にコトを運んだことは間違いない。高市総務大臣が国会答弁で新解釈を提示したことも国会議事録で確認できる。

磯崎氏の主導した新解釈を、当時の安藤情報流通行政局長が高市大臣に説明したのが2015年2月13日の「大臣レク」だったことが、この文書に書き残されている。

ところが高市氏はレクそのものを否定し、藤川議員から質問通告を受けて初めてこの課題を知り、担当課からの答弁案や資料をもとに自ら答弁内容を考えたと言う。

それでは、磯崎案と高市大臣の答弁がほぼ同一であるという事実について、高市大臣はどう説明するのだろうか。長くなるが、以下に磯崎案と高市答弁を並べてみる。

磯崎案をもとに修正を重ねた補充的説明(新解釈案)の最終稿は概ね以下の通りだ。

一つの番組のみでも、選挙期間中又はそれに近接する期間において、殊更に特定の候補者や候補予定者のみを相当の時間にわたり取り上げる特別番組を放送し選挙の公平性に明らかに支障を及ぼすと認められる場合や、殊更に一方の政治的見解のみを取り上げて、それを支持する内容を相当の時間にわたり繰り返すような極端な場合においては、一般論として「政治的に公平であること」を確保しているとは認められない。

次に、2015年5月12日の参院総務委員会における高市総務大臣の答弁。

「一つの番組のみでも、選挙期間中又はそれに近接する期間において殊更に特定の候補者や候補予定者のみを相当の時間にわたり取り上げる特別番組を放送した場合のように、選挙の公平性に明らかに支障を及ぼすと認められる場合といった極端な場合におきましては、一般論として政治的に公平であることを確保しているとは認められないと考えます」

どう見ても、高市大臣の答弁は、磯崎氏の考えを土台に作成した新解釈案そのものである。これを大臣に説明し、了承を得ることもなしに官僚が答弁書に書き込むことはあり得ない。高市大臣は官僚レクによらず自らが答弁を考えるのが自分流であるかのごとく言うが、これが偶然の一致だというのは、いささか無理があるのではないか。

むしろ、この文書は磯崎案と高市答弁の間をきちんとつないでくれる資料として後世に残す意味を持つ。「私がこんなことを言うはずがない」と高市氏は主張するが、そっくりそのままの言葉遣いを再現してなくとも、大意が書かれていれば共有文書としては十分なはずである。

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