韓国人の何割が「半島有事に日本が助けに来る」と思っているのか?

kp20230316
 

尹錫悦大統領の就任依頼、雪解けムードが高まる日韓両国。しかし韓国市民の間に根付いてしまった日本への不信感は、容易に払拭できるものではないという見方もあるようです。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では韓国在住歴30年を超える日本人著者が、先日韓国で実施された「安保意識調査」の結果を紹介。その上で、公表された「数字」に対する自身の率直な感想を綴っています。

韓半島危機状況で日本が韓国を助けるか

韓国の国防大学での「2022年汎国民安保意識調査」の結果が国民日報に出ていた。最近の韓国人の意識が現れている。ご紹介したい。

国防・安保の専門家の場合はその62%が「韓半島危機状況で日本が韓国を助ける」と答えた。一方、一般国民対象の調査では韓国を助けると答えたのは半分にも満たない29%にとどまった。尹錫悦政府発足後、韓日関係改善に意欲的だが、日本との協力の必要性を強調する専門家グループの判断と日本にまだまだ不信感をもっている(人が多い)一般国民感情との乖離がかなり大きいようだ。

このような内容は韓国日報が14日、国民の力のカン・デシク議員室を通じて入手した国防大学の「2022年汎国民安保意識調査」に盛り込まれた。調査は国民1,200人(17歳以上75歳未満)と国防・安保専門家100人を対象に、昨年9月15日から10月7日まで行われた。専門家アンケートのほうは、国防・安保分野で政府政策を立案したりそのような力量を備えた教授と博士級研究員を対象に行なった。

韓半島の危機状況の時、日本がどのような立場を取ると予想しているのか尋ねたものを見てみよう。一般国民は中立56.6%、韓国に友好的28.8%、北朝鮮に友好的14.7%の順だった。

一方、専門家の場合、韓国に友好的62.0%、中立37.0%、北朝鮮に友好的1.0%の順だった。韓国軍事問題研究院の金烈洙(キム・ヨルス)安保戦略室長は、「心情面から判断すると、『日本が果たして危機の瞬間に我々韓国を支援してくれるのか』という懐疑的な考えがある」とし、「ただ、専門家たちは韓半島をめぐる情勢の厳しさなどにもう少し焦点を合わせて答えているため、国民と意見が分かれたようだ」と話した。

続いて「韓日間の軍事協力を強化しなければならないと思うか」という質問には、一般国民は58.7%が「そうだ」と答えた。昨年の調査に比べて10.4%ポイント増えた。北朝鮮の挑発脅威が大きくなっているだけに、安保領域で日本と歩調を合わせなければならないという現実的な必要性に世論の過半数が納得しているわけだ。同じアンケートに専門家の回答は69.0%と集計された。

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