なぜ、あなたのダイエットは3日坊主なのか?誘惑に勝つ「条件付け」の思考

 

新年度がスタートするこの時期、新たに目標を掲げる人が多いのではないでしょうか? しかし、「今年こそは」と思っていても、結局挫折してしまうこともあるはずです。今回、Google、マッキンゼー、リクルート、楽天の執行役員などを経て、現在はIT批評家として活躍されているメルマガ『尾原のアフターデジタル時代の成長論』の著者・尾原和啓さんが、ご自身が名著から学んだ、3日坊主にならないための思考法を解説しています。

習慣の大事さ

今日解説する本は、日本語だと『ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣』っていう、ちょっと物々しいタイトルなんですけれども、これ真面目にすごく良い本で。

もう6年ぐらい前に『Atomic Habits』っていう名前で出て、Amazonで1年近くずっと1位だった本で世界で150万部ぐらい売れてるんですよね。

これ英語だとわかりやすくて“An Easy & Proven Way to Build Good Habits & Break Bad One”っていう、「非常に簡単でもう証明されてる、良い習慣を作って悪い習慣をなくすための方法」っていう題で。

これが何で「複利」って付いちゃってるかよくわからないんですけど、でもAtomic Habitsって、“Atomic”って「原子」って意味なので、誰だってできる最小限の習慣さえ作っちゃえばうまくいくんだよ、っていうことなんですね。

つまり、僕たちって「なりたい姿」を考えたときに、なりたいゴールを決めると遠くてくじけるとか、たどり着くための「角度」が急で大変だから、いきなりやり始めてつらい、しんどい、やめよう、みたいになっちゃうんですよね。

そうじゃなくて、本当になりたい姿っていうものがあったときに、ちっちゃい習慣でも続けていくと、1%の改善を365日続けると1.01×1.01を360回掛け算すると40倍になりますねっていう風に、一つの習慣でもいいから始めていくとどんどん大きくなっていって、気づけば1年経てば40倍になるっていう風に、「一つの習慣をつくること」がすごく大事になってくるわけですよ。

で、この本が言っている「習慣を作るときに大事なこと」っていうのが面白くて。「何を達成したいのか」っていうよりも、「どういう姿になりたいのか。」っていう風に決めた方がいいよって言うんですよね。

なんとなくタバコをやめるとか、TOEICで800点いこうとかっていうことよりも、例えば、「本を年間100冊読む」っていうよりかは「学び続ける自分になる」みたいなことだったりとか、「ジムに通う」っていうよりも、体を使うことを楽しむ人になろうっていうふうにね、自分はなりたい姿にワクワクする。っていうことが大事なんですよね。

つまり何かっていうと、これ僕の講義でいつも言ってるテクニックの大原則は、「Mustが生まれたら全部Wantに変える」っていうことなんですよね。つまり何かというとタバコをやめようっていう時に、「タバコを止めねばならない」とか、読書100冊読むってなると、「100冊読まねばならない」っていう風になるからつらいわけですよね。

そうじゃなくて、「学び続けている自分が素敵だよね」とか、「1冊読むごとに何か気付きがあって、そこでワクワクする」とかになってくるとWantとなるわけですよ。

そういう風に目標っていうのは、まずMustをWantに変えるために、自分のなりたい姿になっているときに、そこに「ワクワクする」っていうことを入れていくのが大事なんです。

次にこの「なりたい姿」をイメージしたときに、目標を立てるよりも、習慣を身につける方が、累乗で大きくなってやがて大きな変化になるっていう話なんですけど、どういう習慣を身につけるかっていうと、Want に近付いていく習慣であったりとか、日々やってることが自分の Want に近いってことが大事なわけですね。

そうすると、同じ「学び続ける自分であろう」っていうことでも、人によってタイプが違うわけですよね。

例えば熟成型の方であれば、「分からない」っていうことをずっと煮詰めていって、そこの中で何か一つでも気付きがあるっていうことが好きっていう人もいれば、僕みたいに本を読んだことによって誰かにプレゼントできる、本を読んでる中で、「この人にこのメッセージを届けたら、めっちゃ喜ばれるだろうなぁ」みたいなことを好きみたいな形で、1冊本を読んだら誰かにその中の気づきをギブすることでその人を笑顔にできることを楽しもうみたいな形で、何か自分の「魂のごちそう」に合った風にアレンジをしていく、っていうことがすごく大事なんですよね。

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