あなたは、ビジネスカンファレンスに行ったことはありますか?Google、マッキンゼー、リクルート、楽天の執行役員などを経て、現在はIT批評家として活躍されているメルマガ『尾原のアフターデジタル時代の成長論』の著者・尾原和啓さんは「自分が変身するために」、カンファレンスへの参加を勧めています。その真意とは?
変身するにはどこにいけばいいのか?そして英語は市場で学べ
世界最大のテックショーであるCESに来ています。
今日はせっかくリアルが戻ってくる中で自分が変身したければこういった海外のカンファレンスないしは国内のカンファレンスに来るといいよというお話です。
そしてよくある話が海外のカンファレンスに来ると「英語が……」みたいな話があるんです。でも実は英語は市場に学べという話の2つを話していきたいと思います。
カンファレンスに行く重要性
こういうCESとかサウスバイサウスウエストとか、日本では2月にCity-Tech.Tokyoがあったりとかいろんなカンファレンスがあったりします。
そのカンファレンスの本質は何かというと、こういうふうに新しいものを発見する機能もあるんですけど、テーブルや椅子がたくさん置いてあって、常にこういうふうにミーティングをしているわけですよ。
つまり何かというと、このCESは世界で3万社が世界78カ国から集まっているんですよ。
例えば僕がGoogleの新規事業の統括をしていたときに、実は「カメラにAndroidをいれましょう」という話があったときにいちいち韓国とアメリカと日本を回る。しかも、日本のカメラメーカーの製品工場は地方が多い。なので、地方に回るくらいならこのCESに来ていれば世界中のカメラメーカーかつ意思決定ができる責任者のかたが集まっているわけですね。
なので、僕はGoogleにいたときにはむしろCESに行って、1日朝から晩までずっとメーカーさんと打ち合わせをして「さっき、韓国は決めたんだけどあなたのところはどうする?」みたいな感じでディールをしているわけですよ。
じゃあ「そんなの極端な話だよ」というかもしれないです。
でも何者かになる、つまり変身するという意味でいうと、彼らはみんな出店をするんですよね。
こんなすごい2階建てのところに。これに至っては3階建てのブースとかを作っちゃっているわけですよ。こんなブースを作ってまでなんで来ているかというと、それは商談をするためなんですよ。
つまり彼らは自分たちのものを売りたいわけなんですよ。
特に日本から来ている人たちって、発見のために来ていて商いのために来ていないんですよね。
だから拙い英語でもいいから「日本から来たんだけどあなたの商品に非常に興味がある」という話をすると、向こうもノってきてくれるわけですね。「じゃあ詳しい話をしようか」という話をするとどんどん話が動いていく。こういうところがすごい大事なんですよね。
んじゃ、それは「尾原さんがGoogleとか商いをする、Googleの中に強力なサービスがあるからでしょ」というかもしれないです。でも実際に今日CESに来て2日目なんですけど、30社以上繋いで紹介をしているんですよ。
商いの本質
それは何かというと、結局、商いの本質は何かというと、自分のものを欲しい人を発見してもらいたいということなんですよね。つまり欲しいものを探している人と、欲しいものを提供している人が商売なので、必ずしも自分が持っていなくてもいいわけですよ。
今はメルセデスのEVの場所に来ているわけですけど、こういったカーメーカーさんの要素技術を見たときに、「あなたのところのカメラってすごいいいよね。実は僕、画像認識のA Iですごい進んでいる日本の研究者を知っているんだよ。興味ない?」って言ったら向こうはいろんなことに繋がりたいと思っているから、そこで興味を持って話してくれるわけですね。
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image by: Yugong Luo/Shutterstock.com