Google日本元社長が憂慮。国民に回って来る岸田首相を野放しにした“ツケ”

 

アメリカから未だ占領国扱いされる日本

同様の集会で、バイデン大統領は「習近平は独裁者」とも発言して、直前にブリンケン国務長官が北京を訪問して習近平とも面会し、中国との融和に向けて動いた成果に水を差すような形にもなりました。今回は、これら一連のバイデン大統領の発言を私なりに読み解いておきたいと思います。

まず、岸田首相は以前から、「我が国の防衛費は、我が国が主体的に決めるものであり、決して対米公約ではない」と発言しています。今回のバイデン発言についても、官邸側は火消しに必死でしたが、防衛費増額に至る流れの背景に米国からの圧力があったことは疑いようがありません。

この流れは、第二次安倍政権時代に、安倍元首相が、トランプ前大統領の機嫌を取る為に、FMS(Foreign Military Sales、対外有償軍事援助)による米国製武器の爆買いを約束したことに端を発していると言えます。FMSについては以前のメルマガでも触れましたが、同盟諸国が米国から武器を購入する場合、メーカーからの直接購入ではなくて、米国政府を通して言い値で買わされるという、実に一方的で不平等な仕組みです。

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安倍元首相の路線を継承する岸田首相は、昨年末、具体的な必要性や詳細な内訳を明らかにしないまま、突然NATO諸国並みのGDP比2%という防衛費引き上げを打ち出しました。これについては当初から、対米追従の一環として米国の要求に従った結果だと指摘されてきましたが、今回のバイデン大統領の発言は、まさにそれを裏付けたものと言えます。

言うまでもなく、日本は戦後一貫して対米追従路線を歩んでいますが、ここのところ特にその傾向が強まっています。もうほとんど言いなりと言っても良い状態でしょう。

象徴的なのは、2017年にトランプ元大統領が初来日したときに、表玄関の羽田や成田ではなく、横田基地から入国し、当時の安倍政権がそれを黙認したことです。それまでは、さすがに米国も配慮して、米大統領をはじめとした米政府高官が来日するときには、原則として羽田空港を使っていたかと思います。しかしトランプ以降、米軍基地から入国するのが恒例化してしまい、先日の広島でのG7サミットでも、バイデンは岩国の米軍基地に降り立ちました。大手メディアも特に何も言いませんが、このような行為は、利便性などで片付けられる話ではなく、明らかな主権侵害に当たる行為だと思います。未だに占領国扱いというわけです。

黒幕はCIA。ジョン・F・ケネディ暗殺の真相

話は変わりますが、長く謎とされてきたジョン・F・ケネディ(JFK)元大統領暗殺の真相が、昨年末までに米国政府が公開した機密文書などによって概ね明らかになり、黒幕はCIAであったことがほぼ判明しています。加えて、次期米大統領選挙での民主党候補としてバイデンの対抗馬となる可能性があるJFKの甥ロバート・F・ケネディ(RFK)ジュニアが、最近それを裏付ける証言を米ポッドキャストの人気番組で行っています。ちなみに、彼の父親でJFKの弟であるRFKも、JFKが大統領の時に司法長官を務めましたが、JFK暗殺後に大統領選に立候補し、やはり凶弾に倒れて兄と同じ運命をたどったことは周知の通りです。

RFKジュニアの証言によると、JFKは、CIAが常に新しい戦争を世界のどこかで起こし続けようと画策していることに早くから気が付いていたそうです。キューバへの米軍侵攻や、ベトナム戦争への参戦を盛んにけしかけてくるCIAと国防総省に対して、JFKは他国への軍事介入を明確に拒否していたそうです。それでも、言葉巧みに自分を騙そうとするCIAを毛嫌いしていて、CIAの解体すらも考えていたようです。

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