「利益を削らずに小売店が商品を安く売る」そんなことは可能なのか?

Young woman buying some sports goods standing with salesman at the counter of the shop
 

3.商品を安く売る方法

3つほど考えてみました。それは、

・メーカーさんから直接仕入れる
・有名ブランドに頼らない
・自店オリジナル商品を販売する

ということです。順に説明します。

1つ目の「メーカーさんから直接仕入れる」というのは、まさに中間マージンのカットです。問屋さんを通さないで、小売店さんに直接販売するメーカーさんがあります。

例えば、海外ブランドを扱っているメーカーさん(輸入代理店)の中に、そんな会社を見つけることが出来るでしょう。また、販売規模の小さな中小メーカーさんに、そうした会社があります。それらの会社の商品は、問屋さんを通しているメーカーさんより安く仕入れられるはずです。また、最初から中間マージンを考えずに価格をつけている可能性もあります。

2つ目の「有名ブランドに頼らない」というのは、マーケティング費用の問題です。有名選手やチームと契約しているブランドばかりではありません。そうしたブランドの価格には、マーケティング費用を加えていないはずです。

それに、無名ブランドでも、良い商品はたくさんあります。きっと、有名ブランドよりも安い価格で販売できるでしょう。

3つめは、「自店オリジナル商品を販売する」です。3つの中では、これが一番現実的な方法かもしれません。自社オリジナル商品は、メーカーさんに協力して作ってもらう方法もあります。自社ブラントを立ち上げて販売する方法もあります。

いずれにしても、自店オリジナル商品はメーカーさんとの直接取引なので中間マージンがいりません。しかも、大量に作る必要もありませんので、処分リスクを考えなくても良いです。さらに、マーケティング費用は、必要ではありません。

この場合、商品価格の決定権は、自店にあります。お客様に、安く提供できること請け合いです。

いかがでしょうか。やり方によっては、高いスポーツ用品を安い価格で売ることが出来ます。スポーツ用品が高い理由を取り除いてやれば、安く売れるのではないでしょうか。

■今日のツボ■

・スポーツ用品が高い理由は、商習慣、開発費用、マーケティング費用にある
・メーカーの努力にもかかわらず、商品が安くなることはない
・商品が高くなる理由を除くことができれば、スポーツ店で安く売れる

image by: Shutterstock.com

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ワン・トゥー・ワンコンサルティング代表。スポーツ用品業界での経験と知識を生かし、業界に特化したコンサルティング活動を続ける。
スポーツ用品業界在籍33年の経営コンサルタントが、スポーツショップの業績向上法について熱く語ります。スポーツショップのために書かれた、日本初のメルマガです。ここには、あなたのお店がかかえている問題を解決するヒントがいっぱいです。

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【著者】 梅本泰則 【発行周期】 週刊

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