2.商品を安くするためのメーカーの努力
では、メーカーさんは商品を安くする努力をしていないのでしょうか。そんなことはありません。いろいろ手を尽くしてはいます。
一番の努力は、製品原価を低くおさえることです。そのため、労働賃金の低い国で生産をしています。中国、韓国、東南アジアでの生産が増えたのは、そのためです。
ところが、ほとんどのメーカーさんは現地工場を持っていません。その国の生産工場に生産を依頼します。すると、工場側は大量生産でなければ、仕事を引き受けてくれません。交渉の結果、必要以上の量を注文することになります。
海外生産も、そろそろ限界かもしれません。いずれは「ラクスル」のように、国内の工場を調整しながら安い価格で生産するメーカーさんが現れるかも。
次に、メーカーさんが商品を安くするための方法として、「中間マージンを省く」というものがあります。問屋さんを通さないで、小売店さんに直接販売したり、消費者に直接販売する方法です。
この方法は、すでに行われています。とはいえ、それはそれで大変です。中間マージンをとられることはなくなっても、販売員を増やす必要があります。
ネットで販売するにしても、ネットの運用費用は必要です。消費者とのコミュニケーションにも時間を取られます。
こうしてみると、メーカーさんの努力にもかかわらず、スポーツ用品が安くなる要素は、あまり見つかりません。すぐに返品がなくなるわけでもないでしょうし、相変わらずマーケティング費用はかかります。結局、スポーツ用品は高いままです。
では、そんな高いスポーツ用品を、お店で安く売る方法はあるでしょうか。いえ、値引き販売をするということではありません。利益を削らないで、安く販売する方法です。









