2.発破(はっぱ)をかけざるをえない状況になったのか。
それは教団が日本の政府、そして世論にかなり追い詰められて、発破をかけざるをえない状況になったともみることもできます。
「私を“独生女”(救世主)だと理解できない罪は許されないといったのに、その道に向かっている日本の政治はどうなると思う」と尋ねられて、信者らは「滅びます」と答えています。そして韓鶴子総裁も「滅びるしかないわね」と語ったとされる発言は、国対ヒアリングのなかでも取り上げられて「解散命令請求の加速につがるものではないか」との質問も文化庁にありました。
その際、鈴木エイト氏は「『滅びます』といっている幹部信者の中に田中富廣会長も入っています」と合いの手を入れてくれましたが、会長を中心とする国内信者らがこの言葉を受けて、今後どう行動するかに注目が集まっています。
独生女(救世主)である韓鶴子総裁の言葉は、神様の言葉です。これを国内信者らが否定することはできません。その言葉通りに行動することになると思われます。
そうしなければ、サタン世界に迎合した、不信仰者のレッテルを貼られるからです。
「岸田をここに呼びつけて、教育を受けさせなさい」「賠償すべき」という、神様の代身者として、地上にこられているメシヤの言葉を実行に移すために、政治家への積極的なアプローチや、日本のお金を韓国に送る動きなどが、加速しないかを非常に心配しています。
3.人と金をタダで出しくれるところがあれば、怪しいと思え
これまで自民党をはじめとする多くの国会議員は、教団の本質を見抜けずに、信者らで構成された教団の関連団体と付き合い、選挙応援を受けていました。
この旧統一教会問題が取り上げられはじめた頃に「何が問題かわからない」と発言した政治家もいましたが、今では、その問題性がよくわかると思います。
先日、自民党のある市議会議員と話す機会がありましたが「(選挙の時に)人と金をタダで出しくれるところがあれば、怪しいと思わなければいけない!」と教団との関係をもっていた某国会議員について話をするなかで、厳しく指摘していましたが、まさにその通りです。こうした見識を持つ方がいることを知り、安堵しました。
悪質商法でも、タダでモノをあげて、相手の心をつかんだところで、高額契約をさせようとするのは常とう手段です。教団も似たような手を使います。
過去に、この手口にひかかってしまった国会議員は、教団による二次被害に遭わないためにも、しっかりと詐欺や悪質商法の手口を学ぶ必要があるかもしれません――(この記事はメルマガ『詐欺・悪質商法ジャーナリスト・多田文明が見てきた、口外禁止の「騙し、騙されの世界」』2023年7月14日号の一部抜粋です。続きは、ご登録の上お楽しみください、初月無料です)
この記事の著者・多田文明さんのメルマガ
最新刊
『信じる者は、ダマされる。
元統一教会信者だから書けた「マインドコントロール」の手口』
好評発売中!
image by: Unification Church Hungary, CC0 1.0, via Wikimedia Commons