さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。
新しき時代には新しき人物を養成して新しき事物を処理せねばならぬ。
第一、志操の堅実なること。第二、知識の豊富なること、第三、勉強心の旺盛なること、第四、忍耐力の強固なること、この四つを具備し、而して和を得れば天の時も地の利も、顧慮する要なからん。
商業上の信用というものは、どこから起こるかというに、偽らざるが根源である。偽らぬという根源がなければ、信用の生じようがない。
立志とは一生を有意味に終わるようあらかじめ志を決定することである。
志すことは必ず行わねばならぬ。
経済事業は、すべて富を得るをもって目的とするものであるが、我も富み人も富み、而して国家の進歩発達を資くる富にして、はじめて、真正の富と言い得るのである。
競争を譬えてみれば、あたかも人体の熱の如きものである。人間を活かすも殺すも熱である。商人を活かすも、殺すも競争である。ゆえに商人は常にその平熱を保つことに注意せねばならぬ。
理財の妙用は、永遠を期するに在り。即効を求むれば多く敗る。
人々その日の事は、必ずその日に済ませ、後日に事の残らぬよう勉むべきである。
広告も必要、自己表現も必要であるが、これらは外部的誘導手段に過ぎずして、内部的実質を充実するこそ、人気を博する根源である。
およそ人を択び、人を採用するに、三つの要件がある。第一は適材を適所に置く事、第二はある特長を任用する事、第三はその人物の全体を観察して、その完全なるや否やを知り、もってその人を重用する事である。
信ずべき人と、信ずべからざる人とを、区分するの標準は、志と、言と、行いとの三拍子揃うた人なるや否やを観察するに在る。
逆境に処しては、断じて行え。
およそ目的には、理想が伴わねばならぬ。その理想を実現するのが、人の務めである。
昔、ある経営コンサルタントが、松下幸之助の名著『道をひらく』を毎日カバンに入れて読んでいるという話をしていましたが、本書もそんな感じで毎日読むと、ご利益がありそうです。
『道をひらく』
自分を律したい方、自らの事業の意味を毎日確認したい方に、お勧めしたい一冊です。
ぜひ、読んでみてください。
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