スポーツ用品メーカーのMIZUNOは漢字では美津野と書きます。
だが、創業者の姓は単純に水野なんです。だから、社名は水野にしてもよかったわけだが、そうすると会社は水野家のものになってしまうということで、美津野にした。
だから創業者の息子が入社しても、他の社員と差別しない。むしろ痰壺の掃除のような皆が嫌がる仕事をさせる。
では、後継者はどうするか。
等しく社員にその資格ありという考えです。そのためには社員に勉強をさせなければならない。だから「本を読め」と命じる。ただ本を読ませるだけではない。
読んだ本について20分間、社員に話させるんです。社員も大変だが、一人の社員につき20分、話を聞く社長も大変ですよ。
だが、忙しい社長業にもかかわらず、それをやった。社業にすべてを賭け、会社を大きくすることだけを考えているからできるんですね。
MIZUNOが現在あるのは、その精神の表れと言えるでしょう。
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