話上手は嫌われる?
どんだけ話が上手くても、相手の話を横取りしてしまう人は好かれません。例えば、相手が「あのチームのあの監督の采配がさぁ」と、好きなプロ野球の話を振ってきたのに、「そうそう、采配といえば、昨日のサッカー見た?あそこで交代はないよね」と、強引にサッカーの話してしまったら、相手は興ざめです。そのあとに、どんなに面白くサッカーの話をしても、野球の話をしたかった相手の心をつかむことができません。
「聞いてもいないアドバイス」や「説教」をする人も嫌われます。「こんなツラいことがあったんだよ」と言っている人に、「そんなツラいうちに入らないよ、世間では……」って、わかったような顔で話す人、いますよね。
実は、私も妻に対して、いらぬアドバイスをしたことがあります。妻がゴミ出しに行って、近所のおばさんに文句を言われたとき、つい「君が正しいのだから、ちゃんと言ったほうがいい」とアドバイスしてしまいました。あとから思えば、そんなことは妻だってわかっていること。「大変だったね」って共感するのが正解でした。
たとえ正しいアドバイスでも、的を得ていたとしても、多くの場合、相手はただ聞いて欲しかっただけ、愚痴を聞いてほしかっただけ、という場合が多いものです。夫婦喧嘩をした話を聞いてもらいたかっただけで、「それなら別れれば」なんて言って欲しいわけではないのです。
わたしは、2対8、もしくは3対7くらいの割合で、聞き役に徹しています。聞きながら、その人が何を伝えたいのか、何を求めているのかということを考えて、相槌を打つようにしています。この姿勢によって、今までにいったい、いくつの商談成立に結びついたことか!
以前の私の上司は、弁が立ってベラベラと喋るのが得意でした――(メルマガ『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』2023年9月14日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)
この記事の著者・石川和男さんのメルマガ
image by: Shutterstock.com