増税のため大事なポストに「身内」を置いている首相
『安倍晋三 vs 財務省』には、いろいろと興味深い事実が載っています。
- 宏池会(=岸田派)は、財務省の出先機関同然(176p)
- 岸田さんの二人の妹は、財務官僚と結婚している(176p)
- 親戚には財務官僚がずらりといる(176p)
- 岸田内閣の主要メンバーは財務省出身者だらけ(例、前厚生労働相・加藤勝信さん、前経済再生担当相・後藤茂之さん、元総務省の寺田稔さん、元経済安全保障担当相・小林鷹之さん、幹事長代理・木原誠二さんなどなど)(176、177p)
- 自民党税制調査会長、宮澤洋一さんは、岸田総理の従兄(いとこ)!(177p)
- 総理のいとこ宮澤洋一さんは、バリバリの増税派(177p)
- 政調会長が高市早苗さんから萩生田光一さんにかわったとき、岸田さんは萩生田さんに、「(いとこの)宮澤さんだけは留任させてほしい」と頼んだ(177p)
- いまの増税路線は岸田さんの強い意志(178p)
- 増税のために、大事なところに「身内」をおいている(178p)
毎回書いていますが、日本国民は今、とても苦しんでいます。
- 2019年消費税増税
- 2020年、2021年新型コロナパンデミック大不況
- 2022年、2023年ウクライナ戦争インフレ
地獄のような苦しみを味わっている国民がたくさんいるのに、岸田さんは、しれ~と長い増税メニューを出してくる。本当に不思議でした。しかし、この本を読んで、すべてが理解できた気がします。
ところで、安倍元総理の「回顧録」が大ベストセラーになったこともあり、
- 日本経済が30年成長しなかったのは増税のせいだ
- 日本政府がいつも増税を志向するのは、財務省のせいだ
- つまり日本経済が30年成長しなかったのは、政府を動かし増税をさせる財務省のせいだ
という事実が一般にも広く知られるようになってきました。
この本の著者の一人、石橋先生は財務省について、「世間でもかつてほどは尊敬されない」(298p)「このままではますます人気が落ちる」(298p)と斬り捨てておられます。
そういえば、財務省に逆らった小泉さん、安倍さんは、どちらも長期政権になりました。一方、財務省の言うことを聞いたその他大勢の総理は、不人気になり短期(だいたい1年)で失脚しています。要するに「使い捨て」されたのですね。
岸田さんも、長期政権にしたければ、財務省の言うことを聞かない方がいいのではないでしょうか?
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image by: 首相官邸
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