3.「精神的ケア」とは真逆な「精神的ダメージ」を与えた日本宗教連盟
日本宗教連盟は同じ声明のなかで「被害救済の議論にあたっては、物心両面からの支援が必要であることは言を俟(ま)ちません。そして私たち宗教者は、被害者の精神的なケアに努めるとともに、社会の信頼を損なわないためにも適正な法人運営に努めてゆくことが肝要であると存じます」とも述べています。
しかしながら、結果としてこの声明によって被害者に「精神的ケア」とは真逆な「精神的ダメージ」を与えてしまったと感じています。それは同連盟にとっても、本意ではないと思います。
40年以上も社会は被害を放置してきました。
この問題に対して、ぜひとも日本宗教連盟として、被害者らの声を受け止めて「物心両面からの支援」を行い、今、被害者が受けている旧統一教会の攻撃の矢面にたった形で、被害者を救うための歩みをして頂けないものでしょうか。
というのも、今回の与党法案では、民事保全の裁判を起こすことが前提となっており、被害者が旧統一教会に対して裁判を起こすことで、攻撃の矢面に立たされることになるからです。
後にも述べますが、これは組織対個人の戦いとなり、被害者の心身が脅かされる懸念があります。そのための心のケア、支援が何よりも求められています――(この記事はメルマガ『詐欺・悪質商法ジャーナリスト・多田文明が見てきた、口外禁止の「騙し、騙されの世界」』2023年12月14日号の一部抜粋です。続きは、ご登録の上お楽しみください、初月無料です)
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image by: Sun Myung Moon, CC BY-SA 4.0, ウィキメディア・コモンズ経由で