和田秀樹氏:古市憲寿とかいう社会学者が重宝される異常。松本人志を擁護するテレビの「差別と忖度」を憂慮する

 

古市憲寿は「差別と忖度」の小道具である

この人は、高齢者には85歳なり90歳なり以上は免許を取り上げろという発言をした人でもある。テレビで生き残るためには芸能事務所に忖度し、老人差別をすることが大切なようだ。

実際、高齢者は集団自決しろとかいった成田悠輔とかいう自称経済学者は、テレビで引っ張りだこで、弟までサンジャポの準レギュラーになった。テレビに出る人間は賢い。

杉田水脈のような差別主義者でも、LGBTは集団自決とは言わない。でも、高齢者は集団自決と言ったほうが日本のテレビ局には喜ばれる。

高齢者差別と芸能界への忖度、弱い女性の被害は無視して強い女性の味方をするというのがテレビコメンテーターの3条件とすれば、私がテレビに出られないのはもっともな話だ。

ただ、そんな人間のクズになってまでテレビに出たいと思わないのが本音だ。

指原莉乃さんに説教される男どもの情けなさ

ところが、松本人志の番組で、男たちが全員忖度する中、指原莉乃さんが、

「女性がついていく方が悪いのではないかとネットで出ていることがそもそも一種のセカンドレイプ。そういうのがなくなればいい。裁判するかもしれないのでやったやってないはそこで話をすればいい。8年前のことというニュアンスもよくない。時間がたっても同じように扱うべき。被害者とされる人に常に寄り添ってもらえるようになったらいい」

と発言して物議を醸している。

これはまさに正論だ。

性犯罪というのは時間が経たないと訴えることができないことが多く、イギリスでは時効がないことになっている。ドイツでは30年だ。昔のことで済まされる話でない。

性犯罪のPTSDは一生苦しむ人は珍しくない。とくに日本ではカウンセリングを専門とする精神科の主任教授が一人もいない悲惨な国なので、レイプの時効など廃止すべきだ。

「被害者とされる人に常に寄り添ってもらえるようになったらいい」というのも正論で、日本のフェミニストという人たちの多くは、自分の出世のために女性の地位を上げろということはあっても、性被害者のために立ち上がろうとか、非正規雇用の女性を救おうという人はほとんどいない。

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