ほとんどの経営者が知らない。銀行員が次回融資の指標にしている「比率」とは

 

■経常「損益」比率とは?

経常損益比率とは、上記の計算式を損益ベースで表したものとなり、「損益ベースでの会社の経常的な儲け」となります。

計算式は下記です。

経常損益比率=経常収益÷経常費用

※経常収益=売上高+営業外収益

※経常費用=売上原価+販売費及び一般管理費+営業外費用-減価償却費

■粉飾決算見破り法

銀行では、キャッシュベースでの会社の経常的な儲けである「経常収支比率」と損益ベースでの会社の経常的な儲けである「経常損益比率」の「差」をみてます。

例えば、

経常収支比率=90÷100×100%=90%

経常損益比率=110÷100×100%=110%

上記は、企業の経営活動による経常的な現金収支はマイナスですが、損益ベースでは黒字という状態です。

この場合の差は、110%-90%=20%です。

一時的なものであれば問題ないでしょうが、売上が一定で、この差が「2期連続で10%以上」ある場合、銀行では要注意アラームが鳴るようです。

売上が横ばいなのに、その差が10%以上あり2期続いているようであれば、架空在庫や架空売上が計上されているのではないかと、粉飾決算が疑われるからです。

銀行は必ずこの指標をみています、経営者の皆さん、覚えておきましょう。

Ps.銀行員が経営者にこの事を伝えてくれると会社が立ち直れる可能性が出てくるのですが、粉飾決算を疑っても銀行員は沈黙を守り、無言で貸付対象先から回収対象先へ社内処理を変更します。電話や訪問回数が急減すれば、そういうことです。もちろん次回融資は下りません、怖いですね。

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