「これはちょっと取扱いが大変」と言ってしまう接客員が売上を伸ばせない理由

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世の中には、保管や取り扱いに注意が必要な商品があります。それらを売ろうとする際に、販売員が言ってはいけないことがあるそうです。今回、無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、面倒な商品と思われがちなものの売り方を語っています。

「面倒な商品」への理解を!

近年、特にメンズ業界ではヴィンテージウォッチの注目度がかなり上がっています。

何十年も前の時計が、きちんとメンテナンスされて高値で取引されているのです。

そうした時計の専門店もかなり増え、どんどん値は上がっていく一方。

こうしたヴィンテージウォッチは、正直現代の時計と比べてしまうと機能性ははるかに劣ります。

時間の精度も低いものが多いですし、多分何より困るのは防水性の無さや耐磁性能の無さです。

古い時計であるため、メンテナンスをしているとはいっても水には激弱。

さらに販売当時はPCやスマホなどが存在していなかったものも多く、ちょっとした磁力で磁気帯びをしてしまう個体も少なくありません。

はっきり言えば使いづらいことこの上ないのです。

と、そんなことを言う僕自身もヴィンテージウォッチは持っていますし、愛用しています(笑)。

ちょっと雨が降っているだけで着けるのをやめますし、パソコンやスマホを使うときも気を遣って仕方ありません。

それはもう面倒なのですが、それでも愛用してしまうのです。

何が言いたいかというと、こうした取り扱いが面倒な商品ほどファンの心を掴んで離さないということですね。

世の中には意外とこういう商品が存在しています。

例えばわかりやすいのは、ニット製品です。

最近はニット製品でも取り扱いがとても簡単なものが増えてきました。

洗濯機で洗えるものも多いですし、そもそも毛玉ができにくくなっているような製品もたくさんあります。

しかし一方で、毛玉はすぐできる、しまう時もきちんと考えていないと、簡単に虫食いが起きてしまう。

そんな製品もあります。

これらの製品は取り扱いが面倒な上に、金額も高くなることがほとんどです。

しかしその分、素材自体はとても良いものを使っていることも多い。

ファッションではよくある話ですが、良い素材を使っていたりすると、その分金額は高いのに脆くなるという傾向にあります。

良い素材って扱いが難しいので、簡単にダメになりやすいのです。

でもファンはそれをわかって、むしろそれを楽しみたくて買っているということは結構あるんですね。

わかりやすいのは食品でしょうか。

高品質で無添加みたいな製品だと、保存料なども入っていないために、ちょっと保管方法を間違えるとすぐダメになってしまうものです。

一般的に売っているものの方が取り扱いも楽で安いのに、それでもわざわざ「オーガニック」や「無添加」を選ぶ人ってたくさんいませんか?

感覚的にはアレに近いと思います。

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