気合と根性とガッツだけでは乗り切れない局面
情報共有や勉強会をしている現役の小中高の先生と話すとみんな防犯カメラを廊下や教室にもつけた方がいいと言います。ちなみに、私も教員免許は持っているし、視察や授業を頼まれることがあるので、普通の大人より学校にはよく行くのですが、やはりついていた方がいいだろうと思うのです。
外向きに防犯カメラはついている学校が多いようです。外部からの侵入とか襲撃とか、実際にあったわけだし、警戒を怠ることはありませんということでしょう。
でも中にはついていない。下駄箱につければ、下手箱で起きるいじめ行為などはその段階で加害者は即判明した上での対策となるわけです。教室にあれば、教員の目を盗んでという行為もわかる。使うのはトラブルが起きた時だけであり、使用の範囲は制限があるわけだから、判例から見てもプライバシー侵害には当たらないということでした。
それでも、毎回防犯カメラの設置運動があるたびウォッチしていますが、反対の嵐が吹き荒れ、いつの間にかに設置じゃなくて、精神論にすり替わったりします。
気合と根性とガッツだけで乗り切れる局面ではないのに。
その度に、あー頭の中がきっとお花畑で、自分の言葉に酔っている人が偉い人なんだな─とか思ってしまうわけです。
そもそもカメラがついて不都合なのは何かしようとしている奴だけだろとか思ってしまいます。
以前、車を運転していて交通量の多い国道をロードバイクで蛇行運転している人が目の前を走っていました。実は結構有名な芸人さんだったのですが、あまりに危険だったのでクラクションを鳴らすと、三軒茶屋の交差点で自転車を降りて、「降りろやー」とものすごい絡まれたことがあります。でも、車にはカメラがついています。
「カメラ付いてるよ」と指さすと、すごすごと自転車に戻り端っこ走り直していました。
カメラ無かったら口論に発展し、警察沙汰だったかもしれません。
この場合はドライブレコーダーですが、やはりあるとないでは雲泥の差だと思いました。
まあ、あっても煽り運転で…みたいなことはありますが、もし何もなかったらと考えるとゾッとします。
その、ゾッとするのが一部では治外法権?と言われている学校の中だと考えるとわかりやすいかもしれません。
どこかの地域で市議会とかが頑張って、校内カメラ全設置でもしてトラブルの減少など実証データを取ってみたらいいのにな、と思います。
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