紙片に「ころす」、給食に鉛筆の芯、椅子に画鋲…陰湿な福岡市いじめ重大事態の報告書に記された怪しい人物

 

いじめ事案の「迷宮入り」を一発解消する方法

もの壊しやもの隠し、異物混入など学校という特殊空間で起きるほぼ迷宮入りとなるような問題は、一発で解消する方法がある。

ひと頃前は、これを言うと腫れ物扱いされたが、もう令和も6年目だ。言っていいだろう。

それは「防犯カメラ」を学校内に設置することだ。

何だ、当たり前の事じゃないかと誰もが思うだろう。

しかし、防犯カメラ論は何度も浮上し、その度に言論封殺されてきた過去がある。

例えば、児童や生徒への性的な被害が生じた事件があり、その被害側が、こうした被害は証明が難しいことや再発防止などに極めて効果的な防犯カメラの設置を求めると、それこそ校区では腫れ物扱いでマスメディアは無視、専門家も議論から逃げ出して身の安全を図るということがあった。

学校のカメラ問題と言えば、ニュースでは教員の盗撮問題もあるが、保護者から我が子をレンズの前に絶対入れるなという記念撮影もダメというケースもある。確かにDV被害などを受けて加害側が執拗に探しているケースも事実あるのだが(こうした場合は特別と考えて配慮するのがよい)、トラブルや事件抑止のために設置される防犯カメラと一緒くたにすべきではないだろう。

しかし、カメラというだけで学校側はアレルギーを起こし、議会は予算がないと嘆き、識者はそこまですべきではないという意味不明な教育の可能性を論じ始めるのだ。

そもそも、何も悪さをしようとしていない人からすれば、防犯カメラは寧ろ安心要素になる。それから、仮に映してはならない範囲や人がいるならば、今どきの最新カメラはその部分を黒塗りするなどを自動で行うことも可能だ。

AIと組み合わせて、危険を察知することもできるだろう。どこまでやるかによって金額が上下するからそこは応相談というところなのだろうが、防犯カメラがついて何かの不都合が生じるということはないのだ。

よもや教師が生徒に性的いたずらをするのに不都合だからということはないだろう。ないのであれば、ドンドン公立校でもつけていくべきなのだ。

設置ができていけば、このような物隠しやもの壊し、脅迫状のような迷宮入りしやすい被害はほぼなくなると言えるのだ。

私学では当たり前のように防犯カメラを設置しているところもある。

予算がないなら、いっそ派閥の裏金でも当ててみてはいかがだろうか。どこかの外国にばら撒いているお金の一部でも予算に当てればそれなりに設置も進むだろう。まあ皮肉だが、予算がないのではなく優先順位が低いだけなのだ。

また、防犯カメラをつけるとなってある程度予算を絞るとすれば、教室や廊下、階段や踊り場と言った空間について死角をなるべく減らす設計に変更していけばいい。それが難しいのであれば、一定の導線のみを活かし物理的に入れないように区切るということもできるだろう。諸々提案してもウチはダメ、これはダメと後出しじゃんけん批判は色々あるだろうが、数台のカメラでも、要は工夫すればできるということだ。

それに、最近ではGIGAスクール構想によって一人一台のタブレットなどが配布されている関係で通信インフラが整備されている。そうすると、カメラを通信ネットワークに組み込むことができるから、配線工事なども最小で済ますことができる。これまでより、設置環境は整備されていると言えるのだ。

文科省は学校を地域コミュニティーの中心にしていこうと躍起だ。こうした対策が動けば、地域住民など多くの学校外の人も学校に来ることになるだろう。そうしたことから発生するかもしれない各種トラブルについても防犯カメラは有効だといえる。

むしろ学校外の一般的な構造物やビルテナントなどで、防犯カメラがついていないことの方が異常だと思えるだろうし、コンビニでも大型量販店でも、商店街でも主要な道路でも何らかのカメラはついているのだ。

今どきのあたりまえを当たり前に行うだけで、深刻になるいじめの対策にも繋がり、過剰な指導の問題や有効な防犯対策にもなる、何らかの反対意見もあるかもしれないが圧倒的にメリットがあるのが防犯カメラの設置だ。いじめ探偵としては、全国の問題を聴いている立場として、防犯カメラの設置、これを強く推したい。

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