有田芳生氏が入手、統一教会「秘密文書」にみる自民党工作。地方・国政に信者議員、“新聞社・TV局協力者”育成も

 

統一教会の教えを学んだ18名の国会議員

もちろんこの計画は、2022年の安倍晋三銃撃事件をきっかけに頓挫する。

それでも重要なのは「2020年議員渉外拡大と教育目標」の文書だ。2015年の時点で国会議員、地方議員にすでに工作が行われていたことだ。

いまから9年前の数字として見ていただきたい。

国会議員で「連携している議員」は150人。これはかつての「勝共推進議員」と理解すればいい。

「後援会結成」は76人。信者たちが国会議員の後援会を作った数字だ。

「統一運動紹介」は64人。重要なのは「原理修練会参加」が18人もいたことだ。統一教会の教えを学んだ国会議員である。地方議員で「原理修練会参加」は10人だから、国会議員に狙いが定められていた。

統一教会は1986年に女性信者3人を衆議院選挙で候補にし、実際に選挙を闘ったことがある。

さらに1990年の総選挙でも渡辺美智雄派から自民党唯一の女性公認候補として立っていた。

いずれも落選したので、教団に理解を示す国会議員を開拓することに方針転換した。

だが地方議員について、この内部資料では「食口議員」つまり信者議員が44人いると明らかにした。信者と地方議員が協力して運動を起こして条例につなげていく。

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