自民党以上に、野党が有権者を裏切っている
では、そんな困難に耐えている自民党議員は正しいのでしょうか。
そんなことはありません。
一つ言えるのは、有権者も悪いということです。小渕優子氏に観劇旅行をねだったり、安倍晋三氏に「アンタが総理で威張っているのなら、地元の支持者にもせめていい思いをさせろ」などと「桜を見る会」への格安参加をせびったり、そうした有権者は全部、収賄罪で逮捕すべきです。
ですが、政治家としてはそれもできません。有権者は神様だということはあると思いますが、とにかく保守票田にはそのような問題があり、そうした票田に頼って初めて、自由経済や安全保障が維持できるのなら、仕方がないというようなことだと思います。
この認識と心理が、今回の事件の最大の問題です。仕方がないじゃないか、そうしないと選挙に勝てないのだから、そして統治能力があるのは自分たちだけなんだから、とにかく仕方がない、こうした心理が大問題だと思います。
念のためにお断りしておきますが、野党系の論客が「結局は自民党政治がダメだったからGDPが世界4位に転落した」などと、今回のスキャンダルと自民党の統治を一緒にして批判するような例は多いようです。
ですが、これも間違っています。
西側同盟を冷笑し、したがって自由と民主主義を冷笑し、自由経済と経済成長を冷笑してきたのは野党であって、それを忘れて、自民党に下野しろと迫るのは無責任です。
その証拠に、自民党の支持率が21%とか10%台にまで落ちているのに、「野党には代替政権の構想もなければ、その代替政権の政策協定の交渉も始めていない」のです。これ以上の無責任があるのかということです。
確かに裏金作りは犯罪ですし無責任です。宗教団体に首根っこをつかまれて、自分たちとの関係を自分たちでリークしながら復讐されている姿は悲惨であり、正視できません。
ですが、21%しか自民党を支持しないというのは、世論の89%については「統治能力と正しい政策があれば野党に政権を任せても良い」という考えを持つ「かもしれない」可能性を示しているのです。
その民意を完全に無視している野党の犯罪性というのは、盛山大臣や五人衆の犯罪性に比べて、遥かに遥かに悪質であり、究極の無責任であり有権者への裏切りと言っても過言ではありません。
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