自民党と野党の共依存関係から日本を救う方法
では、国民は腐敗した与党と、無能で無気力な専業野党の間で、ただただ国運が加速度的に傾くのを黙って見ているしかできないのでしょうか。
政治改革と言っても、政治家が腐敗しているか無能である以上は、事態が改善する可能性はないのでしょうか。
実は、この点に関しては制度で解決できる問題があるのです。それは、
「幅広い有権者を巻き込んだ各党における党首予備選の実施」
であり、もう一つは、
「首班指名以外の党議拘束の廃止」
です。
直接民主制には反対ですが、この2つを実施すれば政治改革を前進させることは可能です。また、無能な与野党党首を取り替えることもできますし、何よりも自民党の派閥は本当に解消できます。
旧岸田派の代表で上川氏にスイッチだとか、小池との連携だとか、怪しい密室人事ではもうダメです。
密室人事に勝ち上がった政治家が、総理として国民に対峙した途端にコミュ力のスキル欠落が暴露されて政権が崩壊するというような、バカバカしいムダもなくなります。
一番のメリットは、政策で候補を選ぶことができますから、全ての選挙区における全ての選挙がガチンコの民意が反映する場に変わるのです。
共産党の密室での党首選びもノーです。共産党だけでなく、左派政党一般が高齢者に偏った政策に偏るのも、予備選でノーが突きつけられますし、反対に有権者の政策要求の代表になり、そのような政策を掲げる政治家がいれば、その主張は広範な民意の洗礼を受けることができます。
そこである政策を代表する候補が当選したら、その政策を国会で主張したら良いのです。自民党の政務調査会などの密室ではなく、また税調などの密室ではなく、国会で堂々とガチンコの政策論議をするのです。
そして、選挙の公約に違反するような言動が出てきたら、次の選挙では現職でも予備選でクビにするのです。
そのようなガチンコ政治が実現できたら、今度は大企業だけでなく、国民一人ひとりが「誰を自分の代表として国会に送るか」ということを真剣に考えるようになります。
そうなれば、政治資金は小口の個人献金を集めることで、完全にクリーン化できます。
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