若きネトウヨが「憲法改正をめざす」ハチャメチャな理由
では、H田は、憲法改正について具体的にどう考えているのか?
「日本国憲法は、約80年間1字も変わっていない。それゆえに、鳩山一郎という自由民主党初代総裁が『自主憲法の制定』を唱えて自由民主党という政党を立ち上げた。それから、歴代自由民主党総裁の念願としては、憲法改正が根底に常にあるということになりますね」
よりにもよって星条旗のTシャツ着ながら、それ言うか~!
鳩山一郎の言う「自主憲法の制定」は、アメリカからの押し付け憲法から脱却するぞという意味だと思うけど、そこまでは考えていないらしい。
で、そんなH田が考える改正案はというと──
「憲法9条に『自衛隊』明記です」
「自衛隊の人たちの権利が保障されるとともに、憲法改正は史上初になる。アポロ13号のアームストロング船長が、月面に星条旗を突き立てたように、自分は日本国憲法のアームストロング船長になりたい」
「偉大なアメリカ」に憧れていることはとてもよく伝わってくるが、20歳の若者の口から50年以上前のアポロ13号の例え話が出てくること自体がすごく変だった。安倍が本に書いているのか、演説で言っていたのか? とにかくH田自身の言葉ではないなということも伝わってきた。
そして、親米保守のねじくれたニヒリズムの先に絞り出された「自衛隊明記」という最悪手のバトンをしっかり引き継いだ上に、「自分がレジェンドになるために憲法改正したい」という感性が、そっくりそのまま安倍晋三の神髄だというのもまたスゴイ――(メルマガ『小林よしのりライジング』2024年2月20日号より一部抜粋・敬称略。自称保守のウソを斬る、真の保守をサポートしませんか? 旧世代ネトウヨと新世代ネトウヨの違いやH田青年と安倍昭恵のツーショット写真に踏み込むこの記事の続きや、小林よしのり氏のゴーマニズム宣言・第524回「被害者側に立たない言論は許されないのか?」、読者Q&Aコーナーなどメルマガ全文はご登録の上お楽しみいただけます)
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