「彼は降伏しなかった」プーチン打倒を誓ったナワリヌイ氏の妻

 

故ナワリヌイの妻が、プーチンに宣戦布告

さて、夫が獄死したユリア・ナワリナヤさん。2月19日、プーチンに宣戦布告しました。スピーチ全文訳を掲載させていただきます。

私は28年モスクワに住んでいたので、当然ロシア語はわかります。しかし、翻訳のプロではないので、多少おかしなところがあるかもしれません。あらかじめご了承ください。以下、ユリア・ナワリナヤさんの声明です。

私は、アレクセイ・ナワリヌイの使命を続けます

 

こんにちは。ユリア・ナワリナヤです。今日、このチャンネルで初めて皆さんに呼びかけたいと思います。

 

私は、この場所にいるべきではありませんでした。私はこのビデオを録るべきではありませんでした。私の代わりに他の人がいるべきですが、その人を殺したのはウラジーミル・プーチンです。

 

3日前、ウラジーミル・プーチンは私の夫であるアレクセイ・ナワリヌイを殺しました。

 

プーチンは私の子供たちの父親を殺し、私の最も大切なもの、最も親しい人、最も愛していた人を奪いました。

 

そして、プーチンはあなたたちからもナワリヌイを奪いました。

 

どこか極北の刑務所、北極圏の永遠の冬の中で、プーチンは、ただアレクセイ・ナワリヌイを殺したのではありません。プーチンは、彼と一緒に私たちの希望、自由、未来を殺そうとしたのです。

 

ロシアが別の国になり得ること、私たちが強いこと、勇敢であること、私たちが信じ、必死に戦っていること、他の生き方をしたいこと願っていることの、最高の証拠を破壊し、無効にしようとしたのです。

 

これまでずっと、私はアレクセイのそばにいました。選挙、デモ、自宅軟禁、家宅捜索、拘束、刑務所、毒殺、再びデモ、拘束、そして再び刑務所。

 

これが私たちの最後の出会い、2022年2月の中旬、私たちの最後の写真です。ちょうど2年後、プーチンが彼を殺しました。

 

私は、いつもアレクセイのそばにいました。彼を支えること、彼のそばにいることが幸せでした。

 

しかし、私は今日、あなたたちのそばにいたいのです。なぜなら、あなたたちも私と同じくらい多くの物を失ったことを知っているからです。

 

アレクセイは3年間の苦痛と拷問の後、刑務所で亡くなりました。彼は、他の人たちのように、ただ(刑務所に)いただけではありません。彼は拷問され、独房に入れられました。コンクリートの箱の中に。

 

想像してください。それは、6または7平方メートルの部屋です。中には台、流し台、トイレの代わりに床に穴があり、壁に固定されたベッドしかありません。

 

マグカップ、本(1冊)、歯ブラシ、それ以上のものはありませんでした。

 

数百日間。(彼らは)ナワリヌイを侮辱し、世界から切り離し、私や子供たちに手紙を書くためのペンと紙を与えませんでした。

 

彼は飢えに苦しんでいました。3年間の飢えです。

 

しかし、彼は決して降伏しませんでした。彼はいつも私たちを支えてくれました。励まし、笑い、冗談を言い、勇気づけてくれました。

 

彼が何のために戦っているのか、何のために苦しんでいるのか、彼はひと時も疑いませんでした。

 

私の夫は折れない男でした。だからこそ、プーチンが彼を殺したのです。

 

恥ずべきことに、(プーチンは)臆病で、ナワリヌイの目を見ることも、彼の名前を呼ぶことすらできませんでした。

 

そして今、彼らは同じく卑怯で残忍にナワリヌイの遺体を隠し、彼の母親に見せず、返さず、残忍に嘘をつき、プーチンのノビチョク(註:化学兵器)の痕跡が消えるのを待っています。

 

私たちは、プーチンがなぜ3日前にアレクセイを殺したのか、その具体的な理由を知っています。すぐにお伝えします。そして、誰がどのようにこの犯罪を犯したのかを必ず知るでしょう。我々は名前を挙げ、顔を明らかにします。

print
いま読まれてます

  • 「彼は降伏しなかった」プーチン打倒を誓ったナワリヌイ氏の妻
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け