我が国の歴史を無視し、米国に媚びを売った岸田演説
しかも、岸田氏は戦争について一切言及しない上に、次のようにも述べています。
「日本は長い年月をかけて変わってきました。第2次世界大戦の荒廃から立ち直った控えめな同盟国から、外の世界に目を向け、強く、コミットした同盟国へと自らを変革してきました。」
これを耳にしたときにもひっくりかえりました。
戦後直後の日米関係は、「同盟」なんかじゃない。GHQに占領されとったんです!
しかも、未だにその占領は続いている。横田も沖縄も横須賀も占領されっぱなしなわけです!六本木という東京のど真ん中にも、米軍基地がある!!
しかも日米合同会議があって、米軍が日本の政府組織を、国会や首相官邸に何のお伺いもたてずに自由に使える体制が今もなお残っている。そのことについての現実認識が全くない。
だから、岸田さんが言うような「対等なパートナー」と言い得るような状況には、未だに全くない。
僕がアメリカ人だったら、こんなこと総理が米国議会で演説してたら、「どんだけでかいネギしょってこの鴨やってきたんだ?」ってことで鼻で笑ってしまうんじゃないかと思いますね。
以上が全体的な、岸田演説に対する僕の第一印象です。要するに、歴史観も大局観も何もない。真実の歴史や大局的状況を全て無視し、薄甘い皮相的なタテマエの物語で、米国に媚びを売っている…そう解釈するしかない代物としか解釈できない。
この記事の著者・藤井聡さんを応援しよう