ところで、この黄砂は一体いつから活性化したのか?
黄砂現象は古くから存在し、人類に影響を及ぼしてきたらしい。歴史的な黄砂の記録として、古代中国の文献には、黄砂に関する記述が見られる。黄砂が中国やその周辺地域に達する様子が描写され、古代からその存在が知られていたことが窺えた。
しかも、日本では古代から黄砂の現象が記録されており、風が運んだ砂や塵が稲作に影響を与えたという記述が見られる。
黄砂による健康への影響としては、黄砂に含まれる微小な砂や粒子が、呼吸器系に影響を及ぼすことが知られている。特に、その微粒子が気道に侵入し、呼吸器疾患を引き起こす可能性があるとのこと。
皮膚に付着した黄砂は、かゆみや湿疹の原因となることがあり、特に、アレルギー体質の人々にとってはより深刻な問題となる可能性が出てくるだろう。
しかも、黄砂は大気汚染の一因となりえる。微粒子が大気中に漂い、大気の透明度を低下させ、視界を妨げる。更に農作物や水域に黄砂が運ばれると、土壌や水質に影響を与え、生態系に悪影響を及ぼす可能性も出てくるらしい。
黄砂の予防方法なんてあるのか?
予防のためには、黄砂の発生源となる砂漠地域での土地利用や植生保護が重要だろうが、それは国家がやることだ。植林や防風林の設置などが効果的な手段として考えられるのだろうが、果たしてどこまでやっているのかは不明。
個人レベルでの予防策としては、黄砂の影響が懸念される日にはマスクの着用や屋内での活動を心掛けることくらいしかできないだろう。他には外出時に帽子や長袖などで皮膚を保護することくらいのものだ。
以前ある研究チームが、黄砂の粒子がどれくらいの距離を移動するかを調査するために実験を行った。その結果、黄砂の微小な粒子が実際には何千キロもの距離を移動していることが分かったという。当時は本当か?などと思ったものだ──(『施術家・吉田正幸の「ストレス・スルー術」』2024年4月26日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)
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