居酒屋のランチ営業、やめるべきか続けるべきか。敏腕飲食コンサルが出した「納得できる回答」とは

 

それは端材じゃないですよ

夜のロスだからお値打ち価格で良いんです。そんな事ないよ!という話ですね。

夜のロスはそっちの時間で創意工夫し、売上に変える努力をすべきな話であって、ランチに自由気ままに使って良い訳ではありません。

ここの管理が杜撰になるとランチが万が一伸びると、そのためだけに追加の仕入れが必要となり、原価率が異常値になってしまう。

こんなケースも本当にあるあるです。

ちゃんと「時間帯別収益」として最適となるビジネスモデルを組む。これが出来なければやっぱりダメですね。

あるあるな居酒屋のランチ営業

  • 月間売上:100万円くらい
  • 日販売上:3.5万円くらい
  • 客単価 :1,000円
  • 1日来店:35人

このような居酒屋のランチ多いですよね。オペレーション的には2オペです。

店が思っている収益

  • 売上 :100%
  • 原価 :30.0%
  • 人件費:13.7%(アルバイト1,200円×4時間のみ計上)
  • 水光 :3%
  • 消耗品:2%
  • 雑費 :3%
  • 利益 :48.3%

ランチを頑張れば半分くらいは残るから良いんじゃないか?という考え方ですね。

でも上記の視点で考えると、全く違う景色になってしまう訳です。

本当の収益

  • 売上 :100%
  • 原価 :40%(ぶれる金額はぶれでよく見る数値計上)
  • 人件費:38.8%(社員5時間分を適正計上)
  • 水光 :3%
  • 消耗品:2%
  • 雑費 :3%
  • 利益 :13.2%

ちゃんと上記の売上を作れたとしてこのくらいの数字になってしまいます。ちなみに利益金額は1日:4,620円です。

これが1日35人の来店がなく下振れすると、一気に赤字に転落します。

上記のコストのうち人件費は固定費になるので、来店が27日の日販27,000円未満になると、やればやるだけ本来は赤字になる訳です。

これが「善意で成り立っている」事業であり、事業の発展や持続性がないという意味ですね。

それならば、夜だけで儲け切る方に知恵も努力もやった方が、そっちの方が発展や持続性があるという判断です──(『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』2024年5月6日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

この記事の著者・堀部太一さんのメルマガ

初月無料で読む

image by: Shutterstock.com

堀部太一この著者の記事一覧

関西学院大学卒業後、新卒で船井総研に入社。当時史上最年少にてフード部のマネージャー職へ。その後事業承継と起業を行い、 京都にて外食・中食業態を複数経営しつつ、多くの企業をサポート。事業規模は年商2,000万~1兆円企業まで幅広いです。外食/フードデリバリーが専門領域なので、それについての情報を書いています。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料お試し登録はこちらから  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ 』

【著者】 堀部太一 【月額】 ¥880/月(税込) 初月無料 【発行周期】

print
いま読まれてます

  • 居酒屋のランチ営業、やめるべきか続けるべきか。敏腕飲食コンサルが出した「納得できる回答」とは
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け