次に費用ですが、今は円安もあり莫大な金額がかかることは間違いありません。5、6年前に聞いた時はカナダの大学への留学費用は年間500万円ほどとのことでした。一流大学であればあるほど入学より卒業が至難の業なので、在学中の猛勉強は必須です。勉強が忙しくてアルバイトなんてしている暇はないですし、成績上位をキープしないと退学もザラにあります。
ではどうすれば良いかと言うと、スカラーシップを受けて奨学金留学をするというのも一つの手です。もちろん成績が落ちたらすぐ取り消しになるので必死に勉強しないといけませんが、どの国も優秀な学生には自国との架け橋になって欲しいと期待を寄せているので、費用面が問題なら奨学金は有効な手段の一つです。ちなみに最優秀の大学はほとんどの学生が奨学金です。
海外留学のネックは費用面だけで、そこさえクリア出来れば行かせる選択しかないと思います。娘さんには事前に「もし高校3年間留学するなら、奨学金をもらって大学まで行くくらいの覚悟で行きなさい。もちろんFランだと意味がない。今からトップ大学を目指して本気で勉強するならお金を出すよ」と伝える。中退は無意味なので卒業まで頑張れるか聞いて「お前に残すお金は全て教育資金に突っ込むから、将来は親の金をあてにするなよ」と付言しておくと良いと思います。
海外の一流大学は入学は比較的容易でも卒業が非常に厳しいことで有名ですが、きちんと卒業出来たら初任給2,000万円も夢じゃありません。わたしのクライアントの娘さんは超一流校のカリフォルニア工科大学に入学しましたが、毎日インターンに来て欲しいという企業からの電話が鳴り止まなかったそう。彼女は2年生でアメリカの超一流会計事務所から内定をもらったとのことです。
長くなりましたが、経済的に可能であればお子さんを高校3年間海外留学させるのは素晴らしい選択だと思います。費用はかかりますが教育は投資なので、高校卒業後は大学進学、就職まで全て海外で行うことを前提に、家族で将来について話し合われてみたらいかがでしょうか。
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