菅義偉が推す「石破茂新総理総裁」誕生で日本はどうなる?自民石破政権が「始まる前から国民を舐めている」ワケ

 

麻生氏が重視する「岸田首相では選挙を戦えない」の声

むろん会食の席では、総裁選への協力について態度をはっきりさせず、激励の言葉くらいはかけたかもしれない。だが、麻生氏の本音らしきものは、配下の議員の口からすでに表に出ていた。

自民党の斎藤洋明・元総務政務官(麻生派)は16日、新潟県新発田市で開いた自身の政治資金パーティーで、裏金事件と岸田文雄政権の対応が批判を浴びていることについて、「こういう状況に至った責任は、最終的に誰かが取らなければいけない」と述べた。斎藤氏は講演後、朝日新聞の取材に、岸田首相を念頭にした発言であることを認めた。(6月16日朝日新聞デジタル)

事実上の退陣要求だと受け取れる。岸田政権を支えてきた麻生派の中堅議員が、麻生氏の意向を無視してできる発言ではない。麻生氏も「岸田首相では選挙を戦えない」という派内の声を重く見ているはずだ。では、麻生氏は誰を選ぶのか。

党内をまとめる「人望」がない茂木幹事長

実は、岸田首相よりまえに麻生氏に総裁選出馬を相談していたと思われる人物がいる。茂木幹事長だ。

岸田首相がG7サミットでイタリアを訪問中の6月14日、茂木氏と麻生氏は東京都内で3時間半にわたって会談した。茂木氏は総裁選への意欲を示し、麻生氏の反応をうかがったのではないだろうか。

もちろんキングメーカーとして、勝ち馬を見極めたい麻生氏がやすやすと支援を約束するとは思えない。茂木氏に党の顔が替わっても、自民党が生まれ変わったと見られるかは大いに疑問だ。なにより、茂木氏には党をまとめるだけの人望がない。

むろん、茂木派からは「首相はゆめゆめ再選などと軽々しく口にするべきではない」と援護射撃めいた発言も出ているが、茂木氏自身は総裁選への出馬について「夏の間、よく考えたい」と語るにとどめている。麻生氏の態度がまだ決まっていないからではないだろうか。

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