「お前は売国奴か?」と言われることもある
円を売ってドルや他の有望な国の通貨に変えておくというのは、無能な政治家のとばっちりを受けないための行動である。それは、早い話が資産逃避(キャピタルフライト)でもある。
私は資産をドルに転換したという行為で「お前は売国奴か?」と言われることもあるのだが、日本を愛していても無能な政治家を愛しているわけではない。無能政治家が無能すぎて日本を衰弱させるのであれば、こちらも対処しなければならないのは当然のことでもある。
そもそも、円をドルに変える経済行為くらいで売国奴とかいうのであれば、その人はアメリカが作ったインターネットも、アメリカが作ったスマートフォンも、アメリカが作ったコンピュータも使わないで生活しなければならない。
また、アメリカに自社製品を売っている日本企業も売国奴になるのだから、ボイコットしなければならない。それができないというのであれば、円をドルに変えて米国株を保有する私を売国奴という資格はない。
私たちは今、江戸時代に生きているわけではないのだから、資産をドルに転換して保有するくらいで躊躇するなど、それこそ愚かだ。
「無能な政治家が日本を立ち直らせるのはもはや無理だろう」と、あなたも思うのであれば、さっさと円をドルに変えてドル資産として持っておけばいい。
日本のトップが無能だから、わざわざ面倒なことをして、違う国の通貨を保有するという労力が発生しているわけで、気持ち的には日本政府に迷惑料をもらいたいくらいである。
私がほぼ全資産を円からドルに転換したのは2012年だった。あのときは70円台で今は150円台だ。これはドルの価値が2倍に上がったというよりも、円の価値が半分に下がったと理解している。
政治をやっている議員が無能だから「円安」というよりも「円弱」になってしまったともいえる。
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