──金正恩氏に会ったことがありましたか。
「お茶も一緒に飲みましたよ。金正恩第1書記も向かい合って座ると、ただの平凡な人間だったです。近くで見ると『血圧がとても高いだろうな』という気がしました。いつも顔がお酒を飲んだように真っ赤なんです。画面に出るよりもっと赤いです。」
──2022年11月、娘のキム・ジュエを公開しましたが?
「金正恩第1書記がジュエ(周愛)氏を連れて回ったのは(マスコミ公開より)かなり前のことです。平壌で第2自然科学院のアパートに住んでいたときの話です。住民の80%以上が核やミサイル開発に携わっていた人たちです。
彼らによると、抱っこしなければならないほどの子供の時からキム・ジョンウンが気分は良ければ『私が姫を見せてあげるぞ』と言ってジュエを連れてきたということです。
キム・ジュエを初めて公開した時は不思議だったけど、閲兵式のような公式国家行事まで連れて行くと拒否感が次第に高まってきた。私が一生あの人たちの足下であらゆる侮辱を受けながらやってきたけれど、今は私の子供がまたあの幼い子の前で頭を下げながら生きなければならないという考えにあきれてしまいました。少なくない北韓の人がこんなことを考えたことがあるはずです。
──後継者と見ますか。
「個人的には難しいと思います。絶対権威、絶対崇拝を受けるためには神秘性がなければなりません。今のように露出させる通りにすべてをさせたら、何の神秘性があり、崇拝感がありますか。」
──北朝鮮から女性指導者が出ることがあり得ますか。
「2012年の韓国の大統領選挙で、朴槿恵大統領が当選したじゃないですか。金正恩があれを見てとても衝撃を受けました。その時、金正恩第1書記が金平海党幹部部長兼担当秘書に『私たちも女性を大々的に使ってこそ、これからは国際社会で正常な国家になる』という趣旨で話をしました」









