コンサルタントとして一歩を踏み出した人たちにはこの本を読んでほしい、と紹介するのは、無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』著者・土井英司さん。その本には、超有能コンサルタントの著者が「若手コンサルのために書いたノウハウ」が綴られていました。
【新人コンサルタントの心得書】⇒『バリューのことだけ考えろ』
松永エリック・匡史・著 SBクリエイティブ
こんにちは、土井英司です。
本日ご紹介する一冊は、プロミュージシャンからコンサルティング業界に転身し、アクセンチュア、野村総合研究所、日本IBM、デロイトトーマツコンサルティング、PwCコンサルティングなどを渡り歩いた著者が、若手コンサルタントに向けて書いた、付加価値を出す思考法。
著者のことは、NewsPicks、Forbesなどを通じてご存じの方も多いのではないでしょうか。
内容のほとんどは、心構えと自己研鑽方法、仕事のTipsであり、バリューの創出法を期待して読むと肩透かしを喰らいますが、やる気の湧く本だと思います。
コンサルタントの処世術として読んでも面白いのではないでしょうか。
興味深かったのは、議事録の書き方とタスク管理のヒント、クライアントのケア方法、フレームワークへの理解度の話。
「どんな些細な仕事でもバリューを意識しろ」なら、どんな本にも書かれていますが、具体的にクライアントへの説明や交渉を意識して議事録を作れ、というのは斬新な視点でした。
また、自分の性格やモチベーションを意識してタスク管理をしろというのも素晴らしい指摘で、頑張り過ぎている若手は、ぜひ意識すると良いと思います。
クライアントケアについては、相手をリスペクトするための会話の具体的方法が述べられており、参考になります。
若手コンサルタントのなかには、勘違いする人も多いので、ぜひ読んでおくといいと思います。
フレームワークについても、どんなシーンでどのフレームワークを使うか、原書を読んでフレームワークが生まれた背景を理解することの大切さが説かれており、勉強になりました。
そしてすべてのビジネスパーソンにとって、タイトルの『バリューのことだけ考えろ』は、良いアドバイスだと思います。
目先の仕事に追われて、仕事のゴールイメージが湧かない、いまいちモチベーションが湧かない、という人に読んで欲しい仕事術と心構えの本です。