フワちゃんがやす子をネット上で誹謗中傷したとして、大騒動になっている。だが、フワちゃんが最低なのは論を待たないにしても、本当にやす子は「かわいそう」なのか?やす子・フワちゃん・ドヤコンガの三者を冷静に比較すると、世間の報道とは別の一面がみえてきた。
「フワコンガ事件」に覆い隠された、ネット上の声なき声
1月に発生した能登半島地震でのボランティア叩きを契機に「国営芸人」「プロパガンダ芸人」など有り難くない異名が定着したうえ、5月末には週刊文春に自衛隊時代のパワハラ・暴力疑惑をスクープされた、元自衛官芸人のやす子(25)。
やす子が今月2日、Xに投稿した「やす子オリンピック 生きてるだけで偉いので皆 優勝でーす」とのコメントにも、「パワハラを受けた自衛隊の後輩も優勝できますか?」「震災関連死は増えてるんですけど何か言うことはないんですか?」といったネット民からのツッコミが入っていた。
ところが、そこにタレント・YouTuberのフワちゃん(30)が参戦し、「おまえは偉くないので、死んでくださーい 予選敗退でーす」と返信したところ空気が一変。“許されざるネット上の誹謗中傷”としてニュースになり、一大騒動に発展しているのは各社報道のとおりだ。
「とっても悲しい」と反応したやす子に、フワちゃんは全面謝罪。だが、出演していたグーグルのスマホCMは即座にお蔵入り、レギュラーのラジオやテレビも出演中止になるなど、いまや芸能界追放の危機に瀕している。
フワちゃん自身は否定しているが、今回の騒動は当初、Xの“裏アカウント誤爆投稿”が原因と見られていたため、ネット上では、女性声優界での類似事案であるドヤコンガ事件になぞらえて、フワコンガ事件と呼ばれるように。
突然起きた「フワコンガ事件」によって、「やす子は“被害者”としてのポジションを確固たるものにし、自分自身のスキャンダルをうやむやに覆い隠すことに成功した」(ネットメディア編集デスク)との見方も出ている状況だ。
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「やす子も同類では?」の冷静なツッコミをTVが報じない理由
ところが、やす子の一連の対応は、都合が良すぎる“被害者ムーブ”であるとして、あらためて過去のボランティア叩きやパワハラ疑惑などを徹底追及すべきだ、と主張する声は思いのほか根強いという。50代エンタメ系ライター氏が説明する。
「同業者のやす子を『死んでください』という強い言葉で誹謗中傷したフワちゃんの行為は非常に陰湿で、端的に言ってクズの所業でしょう。それはフワちゃん自身も認めていて、深く反省し、やす子本人に直接謝罪もしました。ただ、ここで私が確認しておきたいのは、『フワちゃんはクズである』ならば『やす子はまともである』という命題は成り立たない、ということです。なぜなら、フワちゃんもやす子もどちらもまとめてクズである可能性がありますから。それと同様に、『やす子を批判している』ならば『フワちゃんを擁護している』というのも勘違い。決して少なくない人々が、やす子もフワちゃんもしょせんは同類だと思っているわけです。ところがほとんどのマスコミは、今回の騒動でフワちゃんの責任を徹底追及する一方、やす子の“前科”はまるでなかったような扱い。このいびつな状況に、ネット民から疑問の声が相次いでいるんですよ」(エンタメ系ライター)
“やす子信者”の多くは論理的思考が苦手で、過去のこともすぐに忘れてしまうため、この種の報道に騙されやすいのだという。一方で、一般のネット民を同じロジックで納得させるのはなかなか難しいようだ。
実際、下記のような意見は、ネット上で当たり前のように多数見つかる。
《募金着服の24時間テレビでマラソンを走る女芸人が急に持ち上げられてて草》
《テレビ的には芸人同士の足の引っ張り合いが「ネット上の誹謗中傷」なんですか?》
《あのX投稿で被害者面は無理がある。フワちゃんもやす子も類友にしか見えん》
《フワちゃんは言葉の暴力だったが、文春によるとやす子はダイレクト暴力だったな》
《やす子を批判するとフワちゃんを擁護すんなと叩かれる謎の流れきてんね》
《やす子信者ってどうして文春砲や能登地震を記憶から消せるの?》
《フワちゃんって誰や?とりあえず似た者同士やす子と対消滅してくれ》
《どっちも害悪では?フワちゃんもやす子も芸能界追放が一番ハッピー》
「やす子には、自身の疑惑を物ともせず開き直って24時間テレビのマラソンを走るメンタルの強さがありますし、人員不足に苦しむ自衛隊としてもPRのために必須の人材です。テレビなどのマスコミが積極的に醜聞を追及することは期待できません。今回の騒動にしても、テレビ業界内ないし芸人同士の“足の引っ張り合い”という点はスルーして、『みなさんネット上での誹謗中傷はやめましょう、はい~』とでも喋らせるんでしょうね」(エンタメ系ライター)
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やす子・フワちゃん・ドヤコンガを比較してわかった事実
さて本来、ほとんどの読者にとって「やす子ちゃんかわいそう」や「フワちゃん最悪」といった感情論はムダな情報にちがいない。それよりも、この「フワコンガ事件」の本質をもっと客観的に知りたいのではないだろうか?
そこで参考までに、やす子とフワちゃん、ついでにドヤコンガの三者を比較してみたのが以下の表になる。
多くの女性声優をネット上でディスっていた「ドヤコンガ」なる人物については、弊サイトの過去記事「ドヤコンガ情勢は複雑怪奇」で詳しく取り上げた。その正体は依然として不明だが、実はドヤコンガの“中の人”は人気声優の水瀬いのり(28)なのでは?とも噂されている。
その渦中の水瀬いのりのX公式アカウントが4日に更新され、「わたしは全員に金メダルをさしあげますね」とのメッセージをアップ。ネット上で、やす子の「優勝でーす」というコメントとの関連を取沙汰する声が増えていることもあり、比較表に含ませてもらった。
さて、この表からどんな事実が読み取れるだろうか?先のエンタメ系ライターが指摘する。
「いのりちゃん(※水瀬いのり)はともかく、やす子とフワちゃんを比べた場合、発言内容がどちらも同じくらいエグいのは一目瞭然ですね。また、フワちゃんが単なるネット上の悪口にすぎないのに対して、文春報道によれば、やす子はリアルの暴力を伴っていたとも。被害者に与えた“恐怖”の感情で言えば、むしろやす子のほうが悪質なのでは?にもかかわらず、やす子はまともに説明も謝罪もしていないわけですから、ネット上で疑問の声があがるのは当然だと感じます。結局、テレビはやす子を便利な道具として利用していて、それゆえに、やす子のスキャンダルをまともに報道するつもりなどない、ということなのでしょう」(エンタメ系ライター)
それ以外にも、「この表の登場人物は全員、同業者同士で足を引っ張り合っているだけ」というのも重要なポイントだろう。
芸能人であれスポーツ選手であれ“ネット上での誹謗中傷”というと、すぐに一般のネットユーザーが悪者にされ、それをテレビも当たり前の構図として報道している。たしかに、一部にマナーの悪いネット民が存在するのは事実だ。
だが、芸人や五輪代表選手に歪んだ恨みを持つのは、決して一般人だけではない。むしろ、芸風がかぶっている売れないタレントや、代表選考落ちしたライバル選手による誹謗中傷のリスクのほうが高いのではないか?
芸能人が芸能人をディスっていただけの「フワコンガ事件」の醜態を見るにつけ、そう感じてしまう。テレビ業界という特殊な世界の“内輪揉め”を「誹謗中傷」と呼び、それを口実にネット規制が強化され、正当な批判や健全な論評まで阻害されるようなことは避けなければならない。
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image by: やす子 | Sony Music Artists