ウクライナ「米と仏への裏切り」が発覚。アルカイダとISの後方支援に手を染めていたゼレンスキー

 

驚きとショックをもって受け止める米仏の安全保障関係者

ウクライナの関与における共通点は【ワグネルとその仲間たちの存在があるところ】ですが、もしウクライナ寄りの言い方を敢えてするのであれば、「ウクライナへの攻撃の原資を稼ぐワグネルとその仲間たちの企てを挫くことで、ロシアによるウクライナ、および周辺国への攻撃を防ぐことに貢献している」という正当化が考えられます。

このロジックは何とか理解できるのですが、ちょっとやりすぎ感が満載です。

それを示すのがサヘル各国で旧宗主国フランスを次々と追い出す運動にウクライナが加担し、加えてニジェールにおけるアメリカ軍拠点への攻撃も後押ししているという証拠が次々と出てきたことで、アメリカとフランスでは、まだ報じられていませんが大きな混乱を呼んでいます。

国際的にみると、このような行動・運動ゆえにテロ根絶に向けた取り組みが妨害を受けているという非難ができますが、これまでウクライナを“民主主義陣営を防衛するための盾”と位置付けて、ロシアとの戦いを進めるにおいて惜しみない支援を行ってきたアメリカとフランスにとっては、ウクライナによるアフリカでのオペレーションは裏切り行為と認識されることになります。

両国の安全保障関係者曰く、

「噂は聞いていたが、あくまでもロシアの情報戦の一環という見方をしていた。ただ、今回のように数々の証拠が示され、マリやセネガルなどの政府が公式な情報として発信してきたことはとても大きな衝撃を与えている」

「フランスにおいては、早速極右勢力がマクロン政権の親ウクライナ姿勢を大きく非難し、フランス国内がテロに苦しめられている時に、そのテロを実施しているISやアルカイダ系の組織を支援するウクライナをフランスが堂々と支援しているのは、フランス共和国およびフランス国民への裏切りであり冒涜だ」

「(情報の信ぴょう性については、今、政府を挙げて精査しているが)アメリカでは大統領選真っただ中で、カマラ・ハリス候補が支持を伸ばしつつあるときに、ウクライナ支援を先頭を切って行ってきたバイデン政権の現副大統領にとっては大きなマイナスになりかねない。アルカイダは9月11日にアメリカにテロ攻撃を仕掛けた組織であり、ISは世界を恐怖に陥れたテロ組織だ。それを後方支援しているウクライナに対し、アメリカが膨大な支援を、経済・財政、そして軍事的に提供していることは、大きな矛盾をアメリカ政府に突き付けることに繋がる。トランプ陣営と共和党は恐らく攻撃材料として使うかもしれないし、もしアメリカが供与した武器(多くが所在不明)がアフリカのテロ組織に流れていたとしたら…考えるだけでもおぞましい状況だと言わざるを得ない」

といったように、一様に驚きとショックをもって受け止められています。

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