「副大統領はbratよ」チャーリーXCXが発した連帯表明
チャーリーXCXは本名シャーロット・エマ・エイチスンで32歳。白人英国人を父に、インド系ウガンダ人を母に英ケンブリッジで生まれ育ったミックスで、母がインド系という点でハリスと共通点がある。
2010年代から英米を中心に数多くのヒット飛ばしてきたが、自ら宣言しているフェミニストで、それを表した曲「私自身のからだ」を発表したり、BBC放送の男女同権をテーマにしたドキュメンタリー「その言葉と私」の制作指揮を担当したりもしている。
その彼女が今年6月に発売したばかりの最新のアルバム名が「brat」。bratは辞書的には「悪ガキ」「いたずらっ子」などの意味だが、若者たちの間では「やんちゃでちょっと面白い奴」といった、一捻りした褒め言葉として使われるのだそうで、チャーリー自身はTik Tok動画などで「少し面倒なパーティー好きで、時々くだらないことを言う女の子。自分自身を感じながらも、ちょっと壊れたところがあるかもしれない。でも本当は率直で正直で、ちょっと気まぐれな女の子」と、何とも複雑な定義を試みている。それはもしかしたら彼女自身のことなのかもしれない。
で、7月21日にバイデンが選挙戦から撤退し後をハリスに委ねると発表すると、そのわずか数時間後にハリス陣営のX(旧ツイッター)アカウントに、チャーリーのアルバム「brat」に収められた「Von Dutch」という曲をクリップしハリスの発言や動作とリミックスしたミーム動画が搭載された。すると驚いたことに、翌日にはチャーリー自身がそれに反応し、「副大統領はbratよ」と連帯表明を発し、これがネット上の大波となって拡散したのである。
この記事の著者・高野孟さんのメルマガ









