韓国で本格的に増加中。2つ以上の職業を持つ「Nジョブラー」たち

 

──その後、Nジョブラーの人生を生きることにしたんですか?

「いいえ。ダンスチームからは出たんですが、歌手たちの映像を見て「あの後ろにあたしがいなければならないのに」と言って、一人で部屋でやけ酒を飲んだりしました。モトカレを忘れられない女のようにです。」

イさんの公式的な初仕事はアナウンサーだ。司法試験の放棄宣言をした後、「放送の仕事をしたい」としてダンス講師として暇つぶしをする娘を見ていられなかった母親が推薦した職業だった。26歳にアナウンサーの準備をすると言えば「遅まき」という修飾語がついた時だった。全州(チョンジュ)、釜山(プサン)、蔚山(ウルサン)、春川(チュンチョン)など全国を回りながら試験を受けたが、そのつど不合格だった。アナウンサーの準備を始めて3年になる2014年、三陟(サムチョク)MBCアナウンサーとして初めての職場生活を始めることになる。2年の契約社員だった。

──アナウンサー契約期間が終了して他の仕事を見つけたんですか?

「依然として放送に対する夢があったので演技塾に通っていたのですが、定規のような私のアナウンサーとしての発音は俳優に合わないと言われました。ところが声優は声で演技もしたりするので、アナウンサーの発声が有利じゃないですか。幼い頃の勉強のストレスをマンガとアニメを見ながら解消したので、声優の声もたくさん聞いていました。2016年、KBS公開採用41期で声優生活を始めました。」

イさんの声は日常生活でも簡単に聞くことができる。KTの人工知能「ジニー」の声とサムソンASセンターに電話をした時に聞こえるAI相談コメントが彼女の声だ。世界的に人気を集めているオンラインゲーム「リーグ・オブ・レジェンド(LoL・ロール)」では「レル」というキャラクターの声を担当した。仁川空港の駐車場で決済をする時も、イさんの声で案内を受けることができる。「ジニー」の声なら筆者も毎日聞いている。うちのテレビがこれだからだ。

声優は2年専属期間が終わるとフリーランスになる。専属期間が終わった後、声優録音作業は月に1~3件に過ぎなかった。生活が可能な収入ではない。

友達の紹介で就活生の前でスピーチの講義を始めることになる。会社員を対象にした趣味プラットフォームで、ヨガとダンスの授業も開設した。かつてダンサーチームの経歴や趣味で楽しんでいたヨガを活用してお金を稼ぎ始めたのある。アナウンサー経歴で企業行事やテレビ番組の進行を引き受け、ライブ放送でショーホストとして商品販売にも乗り出した。本格的なNジョブラーとして登場したのである。

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