想定外の悪評に戸惑う「サッカーに興味がない」町田市民の声
FC町田ゼルビアは、クラブ理念として次のビジョンを掲げている。
- 町田市民が誇れるクラブであること
- 地域の発展に貢献できるクラブであること
- 次代を担う子どもたちの健全な育成と夢の創造に貢献するクラブであること
だが、そんな思いとは裏腹に、町田市民から見た現在のゼルビアは必ずしも「誇れるサッカークラブ」とは言えないようだ。
昨年、東京都町田市内に中古マンションを購入し、40代の夫、幼稚園児の長男と暮らす30代の女性A子さんは、ここ最近のゼルビアの悪評に戸惑っているという。
「都内と比べればずいぶん安く買えて、夫の職場がある新宿まで通勤しやすい、というのが町田にマンションを購入した理由でした。そんな中で私が覚えているのは、不動産業者の方の『町田はこれからサッカーでも盛り上がりますし、すごく良いエリアだと思いますよ!」というセールストークです。夫婦ともにサッカーはたいして興味がなく、たまに日本代表戦をテレビで見るくらい。だから、J1クラブが生まれると言われてもピンとこなかったのですが、まさか、ここまでの悪評が立つとは想像もしていませんでした。今年に入って、友人・知人から『町田住みだったよね。例のゼルビアってどうなの?』みたいな質問をされることが増えて、正直困惑しているんです。SNSをチェックするとものすごく叩かれていますし、叩かれても仕方がないことをいろいろやっているようですし…。それに、ウチは子どもが男の子なので、将来サッカースクールに通いたい、なんて言われたらどうしようかと。ゼルビア傘下のスクールはなんとなく教育に悪そうじゃないですか」(A子さん)
ゼルビアの熱狂的なサポーターは、何があってもクラブを擁護してくれるのかもしれない。だが、それよりもずっと数が多い一般市民の気持ちまで考慮しなければならないのが「おらが町のサッカーチーム」というものだ。
殺害予告など、度を過ぎたネット書き込みはどんどん取り締まればいい。だが今回、ゼルビア関係者が受けた“誹謗中傷”は、「犯罪者みたいな顔」「存在が粗大ごみ」「知能がない」といった内容だという。
たしかにギョッとする強い言葉だが、多くの人々の偽らざる気持ちを代弁したものとも言えるだろう。「刑事告訴」で論点をずらす前に、まずは自らを省みなければ、ゼルビアが失った信頼を回復するのは難しいのではないか。









