40歳で地方公務員への中途採用が決まったけれど、定年後のために職務以外に何かスキルを身につけておきたい。そんなお悩みに人気コンサルタントの永江一石さんが、自身のメルマガ『永江一石の「何でも質問＆何でも回答」メルマガ』の中で回答しています。
40歳で地方公務員になる時の心構え
Question
いつもメルマガ、ブログなど拝見しております。質問枯渇とのことで、かなり個人的なことになりますが質問させていただきます。
地方公務員（市役所）への中途採用が決まった40手前の男です。公務員の離職が増えていることが問題になっていますが、あえて今公務員になる道を選びました。
公務員は安定していると言っても、私の知り合いでも何人か公務員になったが鬱病で退職した人もいますし、人手不足で残業が多い部署もたくさんあると聞きます。
またアラフォー以下の世代にとって、定年後も年金だけではやっていけず生活のために働くことがほぼ確定していると思いますが、退職後に需要のあるスキルが仕事だけでは得にくい公務員は、決して死ぬまで安定しているとは思えません。
もちろん地域のためになる仕事がしたくて選んだ職なので、それは当然頑張るとして、永江さんが40歳で地方の公務員になるとしたら、定年後のために職務以外にどのような活動をしたりスキルを身につけますか？
地域貢献や社会活動は好きなので、仲間とNPO法人を立ち上げてそこの非常勤メンバーとして活動しつつ、現役中は無報酬で、定年後はしっかりコミットして、そこから仕事や収入を得る道もあるのかなと考えていますがどう思いますか？
永江さんからの回答
40歳を過ぎて地方公務員になるなら単に安定を求めるのではなく、将来を見据えた戦略的な部署選びと、可能なら副業を通じたスキルアップが重要だと思います。
地方公務員の良いところは、国家公務員と違って自由度が高いところです。地方公務員は地方公務員法第38条で営利企業などへの従事制限が定められており、基本的には副業が禁止されていますが、自治体によって副業の許可基準が異なります。
※詳しくはこちらをご参照ください
例えば実家で農業や飲食店を営んでいる場合、家業の手伝いとして副業ができますし、不動産や株式投資も条件付きで認められています。まずはご質問者さんの市役所で副業が認められているかどうか確認してみてください。
また「仲間とNPO法人を立ち上げて定年後に安定した収入を得る」というのは正直難しいでしょう。NPOは寄付金や補助金頼みになりがちで、それらが途絶えたら終わりですから。
では何をすれば良いかというと、配属希望をする部署をよく考えることです。例えば地域振興課や産業振興課のような部署なら、地域の中で顔が広くなれますよね。そこできちんと成果を出せば、定年後も声がかかる可能性が高いです。いわゆる天下りではなく、実力で評価されることがポイントです。
同じ市役所でも戸籍課や清掃課に配属されて定年を迎えても将来の道は開けません。せっかく地方公務員になるなら、将来のために人脈を広げられる部署を選んだ方が賢明だと思います。
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